ーカナダ移民体験記Ⅱー
普段自動車で移動していましたが、たまにバスに乗ると驚く場面に遭遇することがありました。
8年ぶりにカナダに来て感じたのが、アジア人(特に中国人)の人口比率の激増です。
それまでも多かったのですが、当時は(地域によっては)50%に達するのではないかと思うほどの勢いでした。
このまま行けば、バンクーバー、いえ、カナダ人の定義は将来様変わりをするかもしれません。
移民大国ですから当然のことではありますが。
ところで、ある日バスに乗っていた時、突然乗客同士の喧嘩が始まりました。
私の目の前で起こった為全過程をしっかり見ていたのですが、 あるカナダ人の若い子供連れのお母さんの前に座っていた中国人のおばあさんが、バスを下車しようとしました。
でもカナダ人のお母さんが大きめな体系の方で、中国人のおばあさんの通り道を塞いでいました。 (わざとふさいでいたのかどうかは分かりません。)
その方は、仕方なく(?)無理やりぶつかってカナダ人女性の足をどかして通リ抜けたのですが、結局下車したかった場所で降りられませんでした。
無理やり足をどかされたカナダ人女性は、「ちょっと!どういう態度なの!」と怒りました。でもその中国人おばあさんは謝るどころか突然激怒し、カナダ人女性に向かって大声で、しかも中国語でわめき始めたのです。
カナダ人女性は低い声で「何言ってるの。分からないわよ。あんたが一言『Excuse me』って言えばすむことでしょ。」と冷静に言い返します。
それでも中国人おばあさんは理解しているのか理解してないのか、相変わらず中国語でわめいていました。
中国語は分かりませんが、きっと「あんたがどかないから悪いんでしょ!」みたいなことを言っていたのでしょうか?
カナダ人女性は、「何言ってんの。何言ってるのか分からないわよ。」と相変わらず低い声で冷静に言い返し、
その後「うっとおしいんだよ。早くあっちに行きなよ。」等々の言葉を浴びせて苦笑していました。
おばあさんはやめる事なく、ずっとわめき続けながら次の駅で降りていきました。
第三者の立場から見ると、やはりここは最初に通る際、『Excuse me』と言うべきではなかったのかと思います。
もしそれでもどいてもらえなかったのだとしたら、その時はハッキリものを言ってもいいかもしれません。
でも、どんな場所でもどんな場面でも中国語で堂々と喧嘩する彼らを見ると、正直圧倒されました。
良い悪いは別として。
彼らは強い・・・
その強さがちょっと羨ましいかも。
良い悪いは別として。