子供が1才になった頃、私の体調もほぼ戻り、家族3人で移民計画を進める為2週間ほどカナダへ視察旅行に出かけました。

まず最初の1週間はトロントへ。
視察の目的は、外国人が住み易い街かどうか、移民者の仕事事情、イタリア人や日本人のコミュニティーがどれだけ存在するかなどを調べる事でした。

トロントは大きな都市でした。
ただイタリア人のコミュニティーの大きさに比べ、日本人のコミュニティーはそれほどでもありません。
物価も高く、街行く人々も冷たく感じました。(あくまでも個人的な第一印象での感想です。)
 

また夏は湿度が高く暑いうえ、冬はマイナス何十度という寒さになるといいます。
夫もそれほど気に入っていない様子でした。

 

そしてその1週間後、バンクーバーに移動し7日間滞在しました。
こちらは真夏だというのに涼しいくらいの気温で、夜には薄手のカーディガンが必要なほどでした。(当時は)

イタリア人コミュニティー、日本人コミュニティーの両方とも充実しているようです。


観光地なので、仕事を探せるかどうかの疑問点は残りましたが、ボランティア団体などの助けを借りれば何とかなるかもしれません。

イングリッシュベイやスタンレーパークの美しさに惹かれた夫は、この時点でほぼバンクーバーへの移住に心が傾いていたようです。
私自身、夫を見ていると、イタリアよりカナダの方が合っているように感じました。


 

たまたま入ったイタリア人経営のジェラート屋さんで移民計画の事を話すと、数年前にカナダに移民したあるイタリア人夫婦を紹介してくれました。

彼らと早速会い、バンクーバーの生活について質問をした所、彼らは快くあらゆる質問に答えてくれました。


私達が滞在したイングリッシュ・ベイ付近のホテルは4階の窓際。
滞在した時期にバンクーバー恒例の花火大会とゲイパレードが開催されました。


外は群集で埋め尽くされていたため、ホテルの窓から高み見物をすることに。


日本の花火ほどの豪華さはなかったのですが、人々は歓声をあげながら花火を楽しんでいます。


最後の連発フィナーレの時には大興奮、拍手喝采で異常に盛り上がりました!


ゲイパレードでは、ゲイのお兄さん達が一般見物人の中から男の子を引っ張り出し、鞭でお尻を引っぱたくというパフォーマンスを見せ、観客を沸かせていました。


日本レストランに入り、久しぶりに食べた寿司は本格的な日本の味。

私にとっての懐かしい日本が、ここバンクーバーには存在していました!


夫も感嘆の声をあげてこう言いました。
「スシってこんなに美味しいものなんだ!!」

 

しかもあの当時物価がとても安く、税金とチップを入れても、ミラノの寿司屋さんより安くて美味しい寿司をいただきました。

 

 

当時は日本の本屋、古本屋さん、食料品店(ヤオハンもありました。)、カラオケなどがあり、

バンクーバーには何もかも日本の物が揃っていました。

 

こんなに沢山の日本人を見たのも久しぶりで、私自身大興奮していました。

 

一方、夫もイタリアの本がある図書館が入っているイタリア文化会館を見つけたり、イタリア食品、イタリアンレストラン、ジェラートもあったうえ、イタリア人をサポートしてくれるコミュニティも見つけました。



夫も子供もバンクーバーをとても気に入ったため、
私達は帰国後すぐ、カナダ移民に向けて準備をし始めました。