ある日アルノ川付近で座っていると、アルノ川に架かっている橋の上に駐車中の車に近寄る、怪しい人物を発見しました。
私の位置からは遠距離でしたが、ハッキリ目撃しました。
2人組みの男達が、しきりに周りを気にしながら車内を覗き込み、車をこじ開け何かを盗んでいる姿を。
ほんの2、3分間の仕業で、すぐに去っていきました。
プロです。
しかも真昼間でした。
実はその後、私自身も被害に遭っています。
フィレンツェの大きいデパートに行き、服を見ていた時のこと。
イタリアでは肩にかけるタイプのものや、手に持つタイプのバッグは避け、リュックタイプの鞄を持つようにしていました。
探していた服が見つかり、いざレジに行きお財布を出そうとしたのですが、
ありません。
いくら探しても財布が見当たらなかったのです。
冷静になって記憶を辿ってみた所、
服を探している時に1人の男性が私の後ろを通った事を思い出しました。
しかしすぐに去って行った為、特別気にも留めていなかったのです。
どうやらその男にスラれたようです。
信じられない早業でした。
鞄を開けられている事さえ気付かなかったのですから。
いつもの事ながら私は現金を持ち歩いていなかったため、たかだか数千円程度の被害ですみましたが、その後、警察に被害届を出し、カード会社に電話して使用停止をしました。
そして数日後、デパートから電話があり、現金のみ抜かれた財布が落ちていたと連絡を受けたのです。