『カナダ』と聞くと、雄大な自然に素朴な人々、そしてゆったりとした平穏な生活を想像されるのではないでしょうか。
高く聳え立つロッキー山脈や、エメラルドを思わせるようなルイーズ湖の深緑色、
又は勢いよく流れるナイアガラの滝、そして緑広がる赤毛のアンの故郷のような映像が浮かんでくる事でしょう。
大都会の喧騒たる街を思い浮かべる人は少ないことと思います。
確かに、バンクーバーはカナダで2番目に大きい都市であるにも係わらず、
他国の都会に比べると、まだまだ素朴な風景が広がっていました。
豊かな自然を財産に持つカナダ人は、穏やかに流れる時間と共に、流行に追われ過ぎず流され過ぎない、マイペースな生活を送っていて、私自身とてもリラックスしていたと思います。
しかし残念ながら、バンクーバーは決して『安全』な地域ばかりではありません。
バンクーバーにも裏の顔が存在していました。
サーレーの一部の地区や、ダウンタウンから少し東に入った、E.Hastings st.辺り(中華街付近)は、夜に出歩くと危険でした。(もちろん他にも危険地区は存在します。)
身体全体に膿ができ、そこから血が噴出したまま目を虚ろにして歩いている人や、通りで売春婦が行き交う男達を誘っている光景、そしてドラッグの売買を公共の場で行っている人達を見かけました。
注射器が道に転がっていたりもします。
昼間でさえ、こういう場面を何度も目撃した事があります。
危険な地区である E.Hastings st.沿い(中華街付近)には、大きな警察署が建っているのですが、
半分は放置され、無法地帯と化しているようです。
ここまで来てしまうと、統制する方が無理なのかもしれません。