カナダの鍼灸の学校に通っていた時に、学生クリニックで実際に実践する前に、

生徒同士で鍼を打ち合いました。

 

まず問診、触診などの四診をして、鍼を打つ場所を決めていきます。

 

鍼は、どういう症状があったらどこに打つ、というように、

マニュアルがあって決まっている訳ではなく、

四診で自分が下した判断により、打っていく箇所を判断していきます。

 

私の身体は熱がこもって気のブロックがあり実証だと判断されて、

全てReduce(減らす)していく鍼を打たれました。(氣を落ち着かせる、氣を降ろすというのでしょうか。)

 

でも鍼治療が終わったあと、とても弱くなったように感じ、帰りのバスで倒れそうになりました。貧血もなく、血圧も低くないというのにです。

目が回って、フラフラして倒れそうになるのを堪え、必死になって家まで辿り着きました。

 

氣やエネルギーが見える方々からは、『エネルギー(氣)が大きい。』とよく言われますが、

どうやら私の身体は、熱がこもって充満しているというよりは、熱が外に発散されてしまい、内側に冷えが残った状態であるような気がします。

そして、そこまで気が充実しているわけではないのかもしれません。

 

 

次の日、その出来事をその時の担当のイラン人の先生に伝えました。

 

すると、その先生が面白い見解をおっしゃいました。

 

「ケイコは、まるで氣を意図的にブロックさせることで内側の氣を充満させて、その氣で施術している感じね・・・」

 

 

それを聞いた時に妙にピンとくるものがありました。

言い得ています。

 

 

よく、骨格がしっかりしているため体力があるように見られがちですが、

実はそうではなく、むしろ体力は無い方だと自分でも気づいてます。

 

それを補うために内部で意図的に氣をブロックさせ、それによって大きくなった氣で施術をしている。(つまりクンバハカの呼吸法を無意識にしているようなもの。)

だからそのブロックを外せば力が出せなくなる。

 

間違ったやり方と思います。

 

でも自然に身に着けた癖のようなものであり、治すのが難しいのです。