この作品も何回見たことか。あらすじやら意味やらはここでは書かない。気づいたことのみ。
タイトルに関する評論は多くあるが、ここは誤訳など関係なくむしろうまく誤訳がはまったタイトルではないだろうか。厳密には『カッコーの巣の上へ』が何となくしっくりくる。ただこの映画全体を考えれば『カッコーの巣の上で』はマッチしている。
個人的に印象的なシーンは、終盤の夜のどんちゃん騒ぎの中、ジャック・ニコルソンをロングで撮すシーンである。あのニコルソンの表情のみ長く撮すシーンは、必ず意味がある。主人公の念願が叶う希望の表情、仲間を置いていく哀愁の表情、権力に勝ったという充実の表情、逆に俺は何と戦っていたんだという複雑な表情、そして戦いの疲労。
最近このような詩的な映画がなくなってしまったのは、残念であり、むしろ当然と言うこともできる。