3年を過ごした場所で感謝状と花束をもらった。
「最後」なのはわかっていても、自分の気持ちに気づけないくらい感情が平坦で鈍麻なのは、穏やかな日々を過ごしたからなのか、それとも我慢しすぎたからなのか、なんの感情もわかず
「あ、おつかれっした」
と、また明日~というようなテンションのまま最終日を終えた。
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ひとりでの引越し作業は、いつまで経っても荷物が減らず床が見えずに途方に暮れていた。
エアコンも冷蔵庫もない暑いだけの部屋で、温水便座をひとりで外し、水栓が緩んでいたせいで深夜にトイレの床が水浸しになったのをせっせと片付けて、捨てる予定のマットレスの上で汗をかきながら最後の夜を過ごした。
おひとりさま。
自らで選んだ道でありながら、ひとりで引越し作業をして、ひとりで島に渡る
そんな選択をしたのをほんのちょっとだけ悔やんだりもしたけど、窓からの風が心地よくてそんなことどうでもよくなって明日からの新生活に心踊りながら眠りについた。
