シティ・オブ・ジョイ


1984年、「キリング・フィールド」でアカデミー賞、
作品賞、監督賞にノミネートされたローランド・ジョフィの作品です。
主演は、「ゴースト/ニューヨークの幻」、

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「ハートブルー」のパトリック・スウェイジさん。


先日お亡くなりになりました~57歳。

シティ・オブ・ジョイ








「こんな努力、虚しいと思わないかい?、水に穴を開けるようだ」

「助けを求めて、拒否されるよりはいいと思うけど」



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生前のマザー・テレサがその活動を行っていた、


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1992年、極貧の街、インド、カルカッタ。

この街に一人の男性と一組の家族が訪れます。


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映画は、小説「怒りの葡萄」のような2部形式的な展開。

一人の男性は命を救うことができず、傷ついた医師、

マックス(パトリック・スウェイジ)。


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一組の家族は、
畑を借金で奪われたハザリを家長とする子供4人の大家族。

マックスは、ホテルの部屋で「人生をやり直す」という本を捨てます。

お人よしのハザリは、
同郷のガングーリーという男に有り金の200ルピーを渡し、
家を借りますが、欺かれ、本当の家の所有者、バイナルに、
「宿無しは宿無しらしく、道で寝てればいい」と追い出されます。

マックスは、ホテルのボーイ、
イシュマエルに20歳のプミーナを勝手に世話されます。

道端で夜を過ごす、ハザリ一家。
ハザリの妻が言います。
「あなたと初めて会ったのは、
結婚式の当日だったわ」
「あなたはわたしの名を訊き、
美しい娘だって言ってくれた、
その言葉がどんなに嬉しかったか」
ハザリの妻が、「わたしを置いて、
街に出てもいいのよ」と夫を気遣います。
「お前は、物乞いを?」
「そんなことはさせない」ハザリは言います。

マックスがプミーナと酒を飲み、
ほろ酔いで夜の通りを歩きます。
プミーナは、「行かなくちゃ」と闇に消え、
マックスは暴漢に襲われます。

「やめとけ」、
「面倒に巻き込まれるぞ」という言葉を無視し、
ハザリは暴漢に襲われたマックスを助け、
プミーナの指示で、
無料診療所、ボランティアのアメリカ人女性、
ジョアンが運営する「喜びの街」に運び込みます。

ハザリは、マックスを運んだことがきっかけで、
人力車引きの仕事を見つけます。

マックスは、パスポートをなくしてしまい、
しばらく「喜びの街」で働くことにします。

ハザリは家長で、
娘の結婚用の持参金を必死で貯めています。
そのハザリが自分の娘くらいの金持ちの娘に言われます。
「帰りもここに来て、
専属で雇ってあげるように親に頼んであげる」と言われます。
素直に喜ぶハザリ。が、
ある日、金持ちの娘が母親を伴って、
ハザリの人力車に乗り込みます。
「この娘も、結婚するの」 母親が言います。
「ハザリ、そこのサリー屋さんで停めて」 娘が言います。
「停めないで」 母親が言います。
「あのお店がいいのに」 娘が言います。
「あなたの婚約者のことも考えて、
彼にあの店のサリーは買えないわ」 母親が言います。

マックスが必死になって
お産を取り上げた赤ん坊が検診に来ます。
「坊主ー、元気かー!」「体重が増えてない?、
渡した粉ミルクはやっているんだろうな?」
「もらった粉ミルクはどうしたの?」、
「少しだけ」
「きっと売ったのよ」、
「ミルクを?」、
「家賃のため」、
「嘘だろ?」
「プミーナが学校に行き始めたし、
家賃を稼ぐ人が誰もいないのよ」、
「わたし、学校なんて好きじゃないから、
やっぱり明日から働くことにするわ」
「あーー、わかったから、ちょっと静かにしてくれ」、
「これは赤ん坊用のミルクだ、
これは家賃用に売るミルクだ、坊主ー、元気に育つんだぞー!」


「喜びの街」のボスが、
無料診療所の賃料を値上げします。
「マックス、君の国では、
金は贅沢をする為の紙切れだろうが、
わたしには、金は、防壁なんだ」

ボスに反意したマックスたちは、
すぐ近くの別の土地に「喜びの街」を作りますが、
ボスの手配により、
ハンセン病患者の追い出しのデモが煽られ、
暴動が起こされます。
ハザリの娘は、口をカミソリで切られ、
「喜びの街」は、火炎瓶で焼き討ちにされ、
ハザリは、人力車の仕事をクビになります。
事態の収拾に応じる為、ジョアンは、
値上げした賃料を支払うことをボスに約束します。

「そんな強気になれるのは、ここを出て行く人間だからだ」

「もう限界だ、これ以上ここにいて、
 病気や貧困や差別や偏見を眺めているなんて、
俺には耐えられそうにもない」
「奉仕するとはつらいものよ、
言葉では片付けられない生き死にの戦いなんだから」
「やめてくれ、なにが奉仕だ、
結局、人間は自分の為に生きているんだ、
 おい、あんた偽善者かい?、それともばかか?」
「人が生きてくってのは大変なことよ、
みんな生まれた瞬間から希望と絶望の間であがいているの」
「やめてくれ、俺は逃げる傍観者さ」
「いくら逃げても、自分の悪魔からは逃げられないわ」

そして映画は、小説「怒りの葡萄」では、
絶望をもたらした爆撃的な大雨が、
映画「シティ・オブ・ジョイ」では、
希望をもたらす展開となり、物語は気分良く完結します。

ひしがれた生活のなかでも、
生の喜びを歌い上げる。


すばらしい映画です。