面白シリーズ。価値観違っても仲良し

これ読んでて、私はまたまた思い出したのである。その時の事を…
私は金持ちの奥様に憧れていた
独身時代の私の仕事は、化粧品を店頭で売る女だった。私は店員。売ってる化粧品は私には、使えない程高いシリーズがあった。私は高いシリーズを自分で使えないけど、50代以上のお金に余裕のありそうな奥様にはオススメをした。
35年も前に、一本1万5千円の化粧水は、割とよく売れた。売れたけど、私は購入出来ない。サンプルがそっと活躍した。
そんな消耗品の化粧水が1万5千円!
買える奥様が羨ましかった。
セレブと言う言葉などなかった当時、金持ちの奥様は金持ちの奥様と呼ばれていた。
ある日、いつもの金持ちの奥様がご来店された。
とってもステキなブラウスをお召しだった。
私はつい、聞いてしまった。
「わぁ〜!ステキなブラウスですね〜!お幾ら位するんですか?」
誠に無遠慮の極みではある。だけど聞かずにはおれなかったのだ。そのブラウスの質感と言い、ボタンと言い、何とも上品なレースと言い、私がいつも着ている、レーヨンとかポリエステルとか綿とかとは明らかに一線を画したお品物であった。
奥様は答えてくれた。
「1万5千円よ。五十嵐さん(仮名)も私くらいの年齢になれば買えるし、これくらいの品物を着なくてはいけなくなるのよ。」
私は心底驚いたと、同時に、50才以上になる日が楽しみになった。22才と言う番茶も出花盛りの私。この日の事は、折に触れ思い出され、何か辛い事があったとしても、50才過ぎれば、あんなブラウスが似合う奥様になる。その日を夢見、その日を励みに、生きて来たのである。
で、57才になった今、その日はまだ来てない。
最近近所で1600円の焼肉弁当を発見した!この焼肉弁当さえ買えない日々が続いている。買ったら報告する。
お楽しみにねっっ
