聖子ちゃんのところで、ネイルする事3回目。施術される事にはまだ慣れない。
いつも新鮮な驚きがここにはある。
かつて、こんなに自分の爪と向き合った事があるのだろうか?いや無い。

生まれつき、美しい爪の形の人が羨ましかった。
実は私の母の爪も美しい形をしている。
残念ながら私は父の爪を受け継いだ。
小さい手足。歪な指。ガサガサの肌も、魚の目タコも父から受け継いだ。

父のガサガサの肌お手入れ方法は、メンソレータムを塗りこむ事。軽石でカカトをガシガシこする事。
私も父に見習って、メンソレータムを塗り、カカトを軽石でガシガシこすった。
お陰で、家中がメンソレータムの匂いで充満していた。

もう大人になった私はメンソレータムを塗ったり、軽石でこする事は無くなった。

聖子ちゃんのところで、ネイルをしてもらうようになって、プロに任せるとはこう言う事か。
と気付かされた。

        『餅は餅屋』

この言葉がシミジミと感じられる経験継続中。



髪の毛を切りに美容院へ行く。
身体の具合が悪くなると病院へ行く。

世間的には、この2つは認知されていて、日常の生活に溶け込んでいる。

それ以外を他人は『分不相応』と呼ぶのである。

しかし医療行為に類するものは、そんなに不相応とは言わない。
そう言う治療法もあるのか…。と感心されたりする。
『マッサージ』『鍼灸』『整体』などがこれに当たる。



これに比べて、美容業界は、とかく色メガネで見られる。

それは何故か?

生まれつきの美人には結局勝てない。
と言う事を私たちは経験から知っているからだ。
生まれつきの美人と
生まれつき●●な我々
(パワハラ、セクハラの表現が多分に含まれる為伏せ字と致しました。クリックするとこれまた●●についてのビクビクした表現が出てきます。)
そんな事より道徳と命を大切にしろ!

闘えない…。

本当にムカつくんだけど、生まれつき美人って自分の事をまだまだと思ってるんだよね。
それで研鑽を重ねる。

自覚してほしい。自分が美人であるって事を…。

我々は努力しようにもますます美人に差をつけられる。
それで、私は孤軍奮闘!美人の足を引っ張ろうと頑張って半世紀。
しかし美人はなかなか美の業界から撤退しない事を知った。
結構しぶとい性格なのだ。美人らはよ!


そんな諦めの我々の前に彗星の如く現れたのが、

       【ジェルネイル業界】

なのである。

もちろんこれは贅沢と揶揄される。だが、これ程沢山のネイリストが日々生産されるのは需要があるからに他ならない。

顔関係なく美のセンスを問われるのが
「ネイル業界」なのだ。


美容院に行ってみてご覧なさい。毎日、美容師と客のバトルが繰り広げられている。

客は言う。

「こんなはずじゃなかった!」

美容師は言う。

「言った通りにした!」

このバトルは大正8年辺りから始まったと言われている。
※御注:大衆の日常から紐解く日本の歴史 {岩波文庫}uso著


ネイル業界では、客がどんな爪であってもネイリストがきっと何とかしてくれる!!
我々はまだ爪に関してはそこまで知識も理想も無く、ほぼ赤子状態なのである。
つまり!私たちはネイルに関しては、自分に何が似合うか?とか、どんな色が好きか?とかそう言う基本的なことさえ理解していない。

ネイリストやり放題!!
今こそネイルの夜明け!
ネイル元年なのである!
引用:民衆元年近代史(美容編)上巻{文藝春秋社}uso著


実際、私は自分が何を言ったのかサッパリ覚えてない。
そっか?私黄色好きって言ったのか?

もうすぐ、ネイルだよ!って日が近づくと、聖子ちゃんのネイルブックを隅から隅までチェックしてメモる。
また、暇な時間が出来ると、やっぱりネイルブックを見てる。

すごくすごく楽しみなのである。


『美容院は1000円なので例えネイルに10000円掛かってもニコニコと快く送り出して欲しい!』


さてクイズです。
私は誰に向かって何を訴えているのでしょうか??

   🌻華麗なる3ヶ月の歴史🌻