監督: 石井 輝男
1993年公開
原作:つげ義春『ゲンセンカン主人』(1968年)
所要時間:1時間38分

 

本作は、昭和の漫画家・つげ義春が描いた漫画を元に制作された実写映画です。
内容は前世や因果、輪廻など仏教的なモチーフとしたもので、
主人公の男が温泉地を訪れるところから始まります。
つげも実際に温泉地に赴いた経験から着想を得て本作を書いたそう。
主人公の男は温泉地を訪れたあとに、近くの駄菓子屋に向かう。
そこの店主は主人公の顔を見ると驚いた様子でその理由を問うと、
温泉宿ゲンセンカンの主人の顔が主人公と瓜二つという。
 

さらに、主人は当時女将を無理やり寝取ることで、
ゲンセンカンの主人になったというではありませんか。
気になるのでゲンセンカンに向かうと主人公が言うと、
駄菓子屋の店主や周りの人々は狼狽してそれを阻止しようとします。
それを振り切ってゲンセンカンに向かうと、
主人と女将が待ち構えていて3人は緊迫した空気のなか見つめ合う・・・・。
とても不思議で、原作の不気味さをうまく表現しています。