監督: 廣木 隆一
2022年公開
原作:井上荒野『あちらにいる鬼』(2018年)
所要時間:2時間19分

 

本作は、井上荒野による小説をもとに制作された映画で、
自身の両親である作家・井上光晴と妻、
そして瀬戸内寂聴の三角関係をモデルとして書いた内容となっています。
親と不倫相手の関係性をここまで書き出すのは本当にすごい精神力だなと驚きました。
出家する前の寂聴の姿や、井上光晴の恋愛観、
彼の妻の心のうちなどが細やかに丁寧に描かれた群像劇です。

作家やその周辺の人々の倫理観だからなのかわかりませんが、
本人たちがそれで良しとするならこういう形もありうるのかなと思いました。
というか、井上光晴モテモテだな・・・・という印象(笑)
作家の才能もあって背丈もシュッと高くて性格も魅力的ならそりゃそうかと納得。
でも一番すごいのは動じない妻・・・・。
正妻の強みというか、娘たちを思い守るからこその我慢力なのか・・・・。
妻自身の姉妹にも理解できない人扱いされていたので、
作家と結婚するほどだから彼女自身の感覚も、
一般人のそれとは違うところがあったのかもしれません。