監督: 大森貴弘
2011年公開
原作:緑川ゆき『蛍火の杜へ』(2003年)
所要時間:45分

 

本作は、緑川ゆきによる同名漫画をもとに制作されたアニメーション映画です。
原作自体は短編ですが、その内容の濃さによって見事な映像作品となっています。
内容は、主人公の少女・蛍が夏休みに祖父の家に遊びに来るところから始まります。
蛍はある日、不思議な山神の森へひとり迷い込んでしまうのですが、
そこで謎の少年・ギンと出会います。
ギンはキツネの仮面をずっとかぶっていて表情は見えないものの、
蛍にとってどこか優しい雰囲気をまとう不思議な存在でした。
ギンは妖怪でも人間でもなく、触れると消えてしまうという不可思議な状態で、
蛍とも布を間に持ち合うことでやっと一緒にいられることになります。
少女時代の不思議な出会いから数年が経ち、
蛍はすくすくと育って高校生に。
 

その時にギンと再会するのですがギンだけは昔の姿のまま。
二人は妖と人間という本来結び付けられない関係でしたが、
次第に恋をするようになっていきます。
あまりに切なく私は大号泣しました。。
原作者の緑川ゆきさんは『夏目友人帳』という作品でも有名ですが、
そちらでも読む人の心をざわめかせまくりですので、
本作でもその実力を発揮しまくり、といったところでしょうか。
とにかく異類による恋愛ものが好きな人で泣きたい人はぜひ。