監督: チャールズ・チャップリン
1934年公開
所要時間:1時間21分

 

本作は、イギリスの名優チャールズ・チャップリンによる映画です。
目の不自由な花売りと、彼女に恋した男の切ない恋物語で今も色あせない名作です。
チャップリンが演じるある紳士は、
そこまで見た目がハンサムなわけでも背が高いわけでもありません。
そんな彼が恋に落ちたのは盲目の花売りむすめでした。
男は彼女の花を買ってつつましやかな交流をしていました。
男は、花売りむすめが振り向いてくれたらいいなと思いつつも、
強引に無理強いするなどは絶対にしませんでした。
しかし、ひょんなことから男は娘に大金持ちだと勘違いされてしまい、
どうにかお金を作ろうとムリをして様々な困難に立ち向かいます。
そんなある日、男は富豪の酔っぱらいから大金を譲り受けることになるのですが、
それをもって娘のところへは行かず、
ちゃんとした他の男性のもとへ娘を預け、自分は立ち去ります。
 

娘は男のいつものクセを感じ取り、
目が見えないながらも去った人物は、
本当はいつも会いに来てくれたあの男の人だったと気付くのです。
しかし、気付いたときにはもう遅く、
男は彼女のもとから身を引いて去ってしまったあとなのでした。
この映画の公開当初はもうトーキーも出てきていた時代ですが、
チャップリンはあえてその流れに逆らい無声映画の形で制作しました。
今観ると、無声にしたことによってさらに二人の表情や心の動きに注目することになり、
観る人の心に訴えかける力が増したように思います。