監督:石川慶
2019年公開
原作:恩田陸『蜜蜂と遠雷』(2016年)
所要時間:1時間59分
国際ピアノコンクールに挑戦する、4人の登場人物たちにスポットを当てた本作。
松坂桃李、松岡茉優など実力派俳優と、歌手でもある俳優の森崎ウィン、
そして、注目の初々しさ満点の鈴鹿央士。
この4人がピアノを通して戦い絆を深めていきます。
ピアニストにも本当にいろいろな背景を持つ人がいることがとてもよくわかりました。
よく語られる、「才能」とはいったい何なのかと問う内容となっています。
たとえば、松坂桃李演じる高島明石はもともと音楽大学に通ってはいて、
楽器店に勤務しながら妻子を支えています。
家ではピアノ演奏を続けていて、
28歳という出場可能年齢最後の年にコンクールに臨むことになるのです。
生活のなかにある音楽を伝えることに重きを置いています。
また、松岡茉優演じる栄伝亜夜は、5歳の頃から天才少女と呼ばれ
コンサートに出場し続けCDデビューもしていました。
しかし、13歳のときの母親の死がきっかけで舞台にたてなくなり
トラウマを抱えることになってしまいました。
20歳の今、再度挑戦していく姿や、過去の描写もとても素晴らしかったです。
特に感動したのが、風間塵を演じる鈴鹿央士の演技でした。
透明感がすごくて、表情に心が映し出されているような役者さんです。
真っすぐな瞳にくぎづけでした(笑)👀✨
あと、天才肌な役がものすごく似合います。
どこか抜けているけど、とてつもない力を秘めているような
そんなキャラクターを見事演じていました。
ひとりひとりのピアノ人生と、ピアニストの葛藤や喜びに感動します。