頭痛などを伴う首コリの原因となる部位に【後頭下筋群】という部位があります。

頭蓋骨と頚椎を繋いでいて、頭の姿勢の保持に働く筋肉です。

後頭下筋群は、上頭斜筋(じょうとうしゃきん)、下頭斜筋(かとうしゃきん)、大後頭直筋(だいこうとうちょっきん)、小後頭直筋(しょうこうとうちょっきん)の左右8つの筋肉で構成された筋肉群です。

体の表面にある筋肉の裏に隠れているインナーマッスルで、ただ表面からマッサージするだけではほぐしにくいのが特徴です。

後頭下筋群は疲労しやすく、この部分の疲労やこりが続くと首周りや頭部への循環が悪くなり、頭痛や目眩・不眠といった症状につながることもあります。

後頭下筋群が凝ると、ここに密集している後頭下神経、大後頭神経、小後頭神経といった神経が圧迫されます。これらの神経は、頭の後ろ側や耳、目など幅広いエリアを支配しているため、圧迫されると耳鳴りがしたり、目がかすむようになる。頭痛が起きることもあります。また、緊張しやすく歯を食いしばる癖の人は、かみしめる筋肉と連絡している三叉神経が圧迫を受け、こめかみがズキズキ痛むこともあります。首には自律神経も通っているので、冷や汗をかいたり全身が冷えるなどの不調も現れやすくなります。

スマホやパソコンを操作しているときはじっと一点を見ているイメージがありますが、 実際は画面を見ている間中、視線は画面の範囲内を細かく動き続けています。目の周りの筋肉が動く時、頭のバランスを支えるために後頭下筋群も絶えず動き続けています。

スマホが手放せない方、デスクワークの方は、目の疲れだけでなく、後頭下筋群のケアが重要です。

◎ケア

後頭下筋群は、深層筋のため、揉んでほぐすことがとても難しい筋肉です。そのため、深層に届きやすい高周波治療器を使ったり、温めたり、鍼やストレッチがベターです。

そもそも、首はとてもデリケートな部位なので、素人が揉みまくると余計に悪化したり、危険性もあります。

温めるにはこちらがオススメ 横になって後頭部に敷いて温めます。

筋膜はがし、という言葉はあまり良いとは思いませんが、ストレッチはこんな感じがオススメです。