
「リュック・フェラーリ ある抽象的リアリストの肖像」を見て来ました。パリでの彼の日常を撮ったフィルム。スタジオと自宅を行き来しながら音を作り上げていく、奥さんとの日常。とにかく仲がイイ二人。スラリとスマートな奥さんと仲良く腕を組んで歩き、時には「機材には触るな!」とケンカ....。キッチンで料理や後片づけをする音や、(真っ赤な花柄の戸棚や横尾忠則みたいなペイティングの冷蔵庫が目をひいた)自宅で友人と会話を楽しむ日常の音が、とても印象的に響いてくる。「音楽家だから、遠くから歩いてくる靴音で、妻かどうか聞き分けられる...」なんてチャーミングな会話も。庭に吊り下げられたCDとミラーボールがキラキラ光る...。
2002年に滝野川会館でフェラーリのライブを見た時、現代音楽の人なのに、音に対する現代感覚っていうかエディット感は何なんだろう...ってエラク興奮したのですが、その斬新な時代を音にしていく感覚っていうのは、彼のああいった奥さんとの日常生活が基盤にあって生まれてくるものだったんだな...と改めて思いました。DJエリックとのCDJ共演。自在にCDJを操りスクラッチする姿に、もうああゆうライブを生で見る事が出来ないのか...と思うと残念でなりません。彼の日常を追っただけのフィルムなのに、音も映像もとても美しく、時代を生きている感じが強く刻まれている映画だと思いました。
DVD化は無し....という事なのですが、私のようなリアルタイムであまり彼の活動を追えなかった人達のためにも、是非発売してほしい...と願うばかりです。ジム・オルークのレーベルから出ている作品をさっそく探して購入してみたいと思います。(でもフェラーリのCDってあまり見かけないんだよね。DJエリックもマークレィやデレクベイリーなんかとも一緒にやっているみたいなので聴いてみたいです)
フェラーリの映画を見る前、時間があったのでギャラリーの方でやっていた足立智美展を見ていました。透明のタッパーに電子楽器を組み込んだ作品の数々。テルミン形式の物や、様々なエフェクターをかけられる物...ツマミをクルクル回したりひねったりすると、色んな音がしてきて面白くて止まらなくなった。見た目もコンパクトでキュートでツマミが回しやすい。楽器や他の機材とかにも取付可能なんだろうか?『マイク・パットンも愛用し、コーネリアス、想いで波止場や岩井俊二、黒澤清の映画に登場する...』とあったけれど、このユニークさはハマルよなーと思いました。映像版もあったけれど、イマイチ扱い方が分からなかった。高橋悠治とのラップトップライブ見たかったな。。
オペラシティギャラリーで武満徹展が始まりましたね。どんな展示になっているか楽しみです。大竹伸朗のペインティングもあるしね。。(スタジオボイスでの都築響一との対談メチャ面白い!)