藤木稟「真夜中の商店街」


 ホラー小説やミステリー小説が多い作家の児童書です。藤木稟さんと言えば、「ホラー味溢れるミステリー小説の人」と思っていました。でも数多くの児童書も書かれているんですね。その中でも、私好みっぽいジュブナイルを見つけました。児童書らしいライトな仕上がりでした。ホラー物の短編集(5分で〜)が物足りない小学生におすすめの1冊です。


 小学5年生の友也、秀夫、楓、メイ4人組は、偶然不思議な商店街に出会いました。町の寂れた地区に放置された、開いてる店が無いはずの商店街です。真夜中なのに夏祭りの様な賑わいで、不思議な店に不気味なお客が行きかっています。4人は不思議な商品をそれぞれ購入しました。不気味な対価を払って。

 “不思議なゲーム”と“にんじん”、“天才シャープペン”と“塾”、“ポケットモンキー”と“母親の小言”、“月のペンダント”と“おばあさん”です。

 次の日から交換したの物が“世界”から消えました。最初は喜んでいましたが・・・。


 魔道具達に翻弄される小学生が児童ホラーらしい物語です。“等価交換”や“蠱”など本格的なホラーの用語も出てくるので楽しめました。昔からある“夜市”がモチーフのホラー小説でした。気に入ったら、恒川光太郎の「夜市」や諸星大二郎のマンガに出てくる“夜市”もおすすめです。