浅岡鉄彦「大きな矢印」

 大森翠/絵


 児童絵本です。特になにかが起きるわけではない、ほんわかした絵本でした。いろいろ想像しながら読み聞かせするのにおすすめです。


 ある日、野原に突然“矢印”が現れました。とっても大きな、黒い“矢印”です。矢印は“↑”を指しています。鳥が気付き、狐やウサギ、熊も気付き上を見上げます。みんなが目を凝らしますが、何も無く、何も起こりません。皆んな飽きてしまいます。しばらくすると“矢印”は跡形もなく消えます。皆んなは気になり、上を見上げたり、地面を掘ったり探します。でも“矢印”は見つからず・・・。


 ナニかが突然現れて、消えると周囲はどんな反応をするのかが、それぞれ違って面白い絵本です。大人が読むと、社会実験の様な雰囲気を感じます。“噂”や“都市伝説”の形成のプロセスを見る様に、深読みしてしまいました。絵本って色々な読み方が出来て良いですね。特に強いストーリーが無い絵本なので、自由な発想の読み聞かせにおすすめします。