村木厚子「公務員という仕事」。


 元国家公務員(キャリア)の方の公務員(主に国家公務員)解説本です。将来の進路を選び始める中高生におすすめの本です。


 塾の仕事をしていると、毎年数人は「将来は公務員を考えています。」という生徒に出会います。

 動機を詳しく突っ込んで聴くと「安定感」という答えが多いです。具体的にどんな仕事内容かは分かっていません。

 正直、大丈夫か?と感じます。異動も多く、人間関係や勉強も多い職場のはずです。消極的な理由で選んで私が払う税金を無駄に使って欲しくないと考えます。 だからこそ、この本は読む価値があります。おすすめです。


 公務員の不祥事や、国を動かすやり甲斐、先人からの仕事のバトンを受け後人へと繋ぐ使命感、スキルアップの達成感など公務員の面白さと大変さが伝わる内容です。意外と重要なコミュ力や体力、世間ズレを起こさない空気を読む力など、進路指導の参考になります。



 「ライフワーク」が「ライスワーク」になったら、それは「ハードワーク」だから休みを取ろうという言葉が印象的な一冊でした。


 不祥事の報道の影に、誠実な大勢の公務員の方々がいることに感謝です。