我孫子武丸「残心 凜の弦音」。


 昨年の青森県と他何県かの高校入試に出題された作品です。「凜の弦音」の続編の連作短編集になっています。


 我孫子武丸さんは、コメディ調のミステリー作品が多い作家さんですが、今作は青春小説です。ミステリー要素は5%ぐらいでした。なので、安心して?読んでください。


 それぞれに弓道と真剣に向き合う4人の女の子、先生と、映画に向き合う男の子の青春物語です。

 自分の弓道に迷ったり、進学や友人関係、社会的立場に翻弄される姿は受験問題にぴったりな作品だと感じました。好きなことを続けていく生き方や、LGBTQなどの問題まで、悩みに悩む青春小説です。


 弓道に興味がある人にはもちろんですが、中高生におすすめの本です。