恒川幸太郎「ゆうれいのまち」大畑いくの・絵。


 怖いお話しの絵本です。作者は、なんと恒川幸太郎です。大好きな幻想小説作家さんです。(ファンタジーではなく、幻想小説です。)


 内容は、真夜中寝ている主人公を友達が起こして「ゆうれいのまち」に誘います。探検していると、ゆうれいに見つかり友達は逃げて、自分だけ捕まってしまいます。その後ゆうれいに育てられて、自分のことを忘れてしまい・・・。というお話しです。


 恒川幸太郎さんの代表作「夜市」の主客転倒のストーリーですね。ファンはニヤりとするところでしょうか。また、文体も、声に出して楽しい感じなので、読み聞かせにおすすめです。大人も子供も楽しめる作品なので、ぜひ手に取ってもらいたい絵本です。



 また、調べてわかったのですが、この「怪談えほんシリーズ」は、普段絵本を書かない作家さんのシリーズらしいです。今は第3期らしく、これまでに

宮部みゆき

皆川博子

京極夏彦

恒川幸太郎

加門七海

恩田陸

岩井志麻子

綾辻行人

小野不由美

となりそうしち

佐野史郎

有栖川有栖

あさのあつこ

夢枕獏

などが刊行されています。

 日本を代表する幻想作家、ミステリー作家の絵本が読めます。作画も伊藤潤二などが担当されているので納得の完成度です。全部気になりますが、好きな作家さんの絵本を、親子で楽しんで一緒の読書時間をとってみてください。