黒川裕子「奏のフォルテ」。


 高校入試に出題された作家さんの作品です。(出題は、「天を掃け」)


 児童書(ヤングアダルト)です。黒川裕子さんのデビュー作で、他の作品と違い主人公は最初から才能を持っています。

 タイトルと表紙のように、音楽に関する青春小説でした。ホルンを吹く「元天才少年」奏が、壁にぶつかりながら成長して行く姿が興味深い作品です。


 ギフテッドを持った者の悩みや挫折、子供の才能に親がどこまでついて行けるか、持つ者と持たざる者の壁など才能だけでなんとかはならない事を教えてくれます。

 「日々の努力」と「真摯な気持ち」、当たり前のことですが、大切さを再認識させてもらえる作品です。


 自分の好きなことに打ち込んでいる小中高生におすすめします。

 また、子供を応援している保護者にも、応援の仕方や応援される方の気持ちを感じさせてくれるのでおすすめします。