安東みきえ「ワンス・アホな・タイム」。


 小中学生用の国語のテキストによく出題される作家さんの作品です。


 王様、女王様、王子様、お姫様が主人公のオリジナルの童話集です。

 少しブラックな、ひねりの効いたコメディ童話で、思わずニヤッとしてしまいました。「金の斧、銀の斧」や「王様の耳はロバの耳」がベースの話しなど子供も入り込める話しも多くおすすめです。


 短編集なので、ショート・ショートよりは長いですが、星新一 を読んだような感じです。


 「頭のうちどころが悪かった熊の話」など童話モチーフの作品が面白い作家さんですね。国語のワークに出題される「天のシーソー」のようなヤングアダルト作品もあり多彩な才能に感心します。


 親子で楽しめる作品が多いので、春休みの読書におすすめします。家族で、同じ本の話しをぜひして欲しいです。