宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」。(小野かおる画)


 絵本までいかない児童書です。

 紹介するまでも無い宮沢賢治の有名作品ですね。


 文庫本では読んでいましたが、ハードカバーの児童書では初めて読みました。文章は同じですが、雰囲気が変わって良いです。


 音楽団の団長との掛け合いは、ゴーシュの社会的弱さを感じます。

 それに対して、自宅の水車小屋で毎晩繰り広げられる動物たちとの掛け合いは、荒々しいゴーシュが出ていて始めは嫌な感じがして受け入れにくいです。だんだんと素直なゴーシュに変わっていく様子が、児童書ならではの素敵な気持ちにしてくれます。


 久しぶりに読んで、音読してみたくなりました。ぜひ、お子さんと一緒に声に出して読んで欲しい作品です。