六条仁真「山人奇談録」。
山に関する幻想的なお話しの児童書(連作短編集)です。表紙の通りの雰囲気の、綺麗なお話しでした。
山で育ち、働く「山人」のお爺さんと、孫の女の子が体験する不思議な出来事が幻灯のように描かれた作品です。山の中の夜市や、山の神さまに会う話しなど魅力的な五つの連作短編集になっています。
2009年の作品なので、そこまで昔話っぽく無く、今のセンスで書かれているので子供だけでも読みやすいと思います。
恒川光太郎 の「夜市」「草祭り」などに似た雰囲気ですが、しっかり児童書の短さになっていておすすめです。
藤田和日郎 の「うしおととら」のサトリの話しなどが好きな人は、お子さんと一緒に読んで欲しいです。