酒見賢一「後宮小説」。


 第一回ファンタジーノベル大賞受賞作品です。第一回は、入賞作品の「星虫(岩本隆雄)」が好きで大賞のコチラは未読でした。

 「陋巷に在り」の表紙が、大好きな諸星大二郎先生なので読み始める前にまずは「後宮小説」からスタートです。


 後書きにもありましたが、ファンタジーノベル?な中華歴史小説です。アニメ映画にもなっていたはずですが、独自の引いた目線の客観的な文章は物語への没入感がありませんでした。

 正直、しっくり来ない文章ですが、最後まで読んで中華劇(三国志の人形劇など)に近い感じなのが分かり納得して読めました。見方が分かると面白い小説です。

 

 ファンタジーノベルかと言われると私は「否」ですね。一人の女の子に焦点を絞った歴史小説としておすすめします。

 主人公の銀河がかわいいので、「魔女の宅急便」に似た感じで読めます。ちょっと変わった歴史小説として中学生におすすめします。