9月29日(日)に青森市浅虫で行った「自然観察会」の紹介は、今回で最後です。

 

 午後は、浅虫海洋生物学教育研究センターの協力を得て海洋プランクトンの観察を行いました。まず、センター内の実習室で海洋プランクトンの採取方法を聞き、次にセンター前の桟橋に移動し、プランクトン採取用ネットを海中に入れてプランクトンを採取した後、実習室に戻って顕微鏡を使い観察をしました。

 

 

 

 

 

 さて、海洋プランクトンは筆者も初めて見ましたが、最初の感想は「何じゃ、こりゃ!!」というものでした。エビカニのような姿のものは想像がついたのですが、まるでウルトラマンの怪獣のようなものもいました。また、動き方も独特で節足動物の仲間は跳びはねるように移動するのに対し、繊毛をもっているものは顕微鏡の視野の中をスーっと直線上に通り過ぎて行き、狙って観察することがなかなかできませんでした。参加者の皆さんも興味津々で、夢中になって顕微鏡を見ていました。そして、奇怪な生物が見つかる度に、センター職員が実験室前方の大きなモニターに映し、参加者からは驚きと感嘆の声が聞こえてきました。全体的に体が半透明の生物が多かったので、消化管の動く様子なども観察でき、非常に興味深かったです。

 

 

 

 

 

 

 浅虫海洋生物学教育研究センターの方に、提供していただいたプランクトンの写真も載せておきます。

 

 

 

 

 特にヒトデの幼生は下の写真のような姿をしていて、とても神秘的できれいでした。また、大人のヒトデになるときは、ヒトデ原基(大人のからだになっていく部分)が体腔に発生し、幼生器官を吸収しながら成長して、皆さんが知っているような星形のヒトデになるそうです。

 

 

 

 

 

 あっという間に時間は過ぎ、観察会終了の時間がきてしまいました。内容変更がありましたが、満足度の高い自然観察会になったようです。

 

 郷土館では、今後も充実した自然観察会を企画するよう努めていきますので、よろしくお願いします。

 

 今回の自然観察会の内容をまとめた土曜セミナーを下記のように開催します。ぜひ皆さんお越しください。

 

土曜セミナー「浅虫自然観察会の報告」

●日 時:令和7年3月1日(土)13:30~15:00(受付開始13:00)

●会 場:青森県総合社会教育センター4階 第2多目的研修室

●講 師:青森県立郷土館 研究主査 原裕太郎

●受講料:無料

●定 員:40人(当日受付)先着順

 

 

 

(原 裕太郎)