あけましておめでとうございます
青森県立郷土館 指定管理者TTHAグループの櫻庭です
昨年中は当ブログを見てくださってありがとうございました
今年も週1回程度のペースで更新をしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします
みなさん年末に大掃除をして、職場や自宅をキレイにしたかと思いますが
ここで一度、館内の様子をお届けしましょう
郷土館はあいかわらずゴチャゴチャしてます
年末年始関係ないですね(笑)
営業再開まであと3ヶ月・・・・がんばりますッ
さて、今日は考古分野の作業をのぞいてみます
こちらは復元作業が進められていた壺型土器
無事、復元完了です
4本の沈線文様(ちんせんもんよう)もしっかりとつなぎ合うように組み立てられていますね
復元作業お疲れ様でした
そして、解説員のみなさんはというと
なにやら机で作業をしています
こちらは旧石器人が割った石の破片(剥片)を接合した状態の図
発掘された石器はこのように一つずつ図面にされます
発掘当時はバラバラだった石器を接合して図面にしており
接合した石器はそれぞれ色分けして区別しています
しかし、パッと図面を見せられてもまったくわかりませんよね
というわけで、こちらが上の図面の石器そのものになります
うん
図面とはまったく違って見えたそこのあなた
ご安心ください、櫻庭もです(笑)
こんなに立体的になってるのか・・・
よくわからないので、ちょっと図面と並べてみましょうか
これでもわからないので図面と同じく色分け
なんとなくわかってきましたか
このように接合された石器を平面の図にしているわけですね
よく見ると、一つ一つの剥片(はくへん)がぴったりとすき間なくくっついています
しかも、剥片の大きさや厚さには統一感があり、考古学担当の学芸員によると、割った順番までわかるのだとか(すごい・・・)
そしてこのような割り方から、旧石器人が計画的に石を加工して道具にしていたことがわかっているのだそうです
さて、少しわかりづらいかもしれませんが、下の画像の赤く色を塗った部分をみてください
実はこの部分、まだ見つかっていないのです
ここにも剥片があったものと予想されますが、いったいどんな形で、どんな道具に使われていたのでしょうね
縄文時代の人々も石を割って道具を作ってはいましたが、このように剥片がぴったりと接合することは少ないのだとか
というのも、縄文人は近場にある使えそうな石を砕いて、鋭く割れたものを選んで石器に加工していたようで、あまり石にはこだわらなかったそう
コチラは旧石器時代の槍の先端部分です
※先ほどまでの石とは関係のない別個体です
非常に鋭く、当時の狩猟道具として質の高いものであることがわかりますよね
計画的に石を割って便利な道具にしていた旧石器時代の人々
しっかりと石の性質を読み取って、考えながら割っていたそうです
それって、現代人ですらなかなかできないことですよね
学校の授業で縄文時代や旧石器時代の様子や特徴は習いますが、櫻庭は正直あまり覚えていません(先生ごめんなさい)
しかし、当時の資料を目の前にこのブログ書いていて、改めてその時代の人々のすごさや特徴を知ることができたように思います
毎日勉強になりますね
またの更新をお楽しみに