アスパム2階に新喫煙ルーム/公共施設全面禁煙 時代の流れだが… | 青森県タバコ問題懇談会BLOG

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アスパム2階に新喫煙ルーム/公共施設全面禁煙 時代の流れだが…
/「吸う人にも配慮」/あす開所 観光客から要望受け

 えっ喫煙ルーム「廃止」の間違いでは?-。青森市の県観光物産館・アスパムは二十七日、JTの協力で二階に喫煙ルームを「開所」し、オープニングセレモニーを開く。屋外プレハブ喫煙所を建物内に移転するだけで喫煙場所が増える訳ではなく、アスパム側は「観光客の約三割に上る喫煙者にも配慮するため」と説明する。ただ敷地・建物内を全面禁煙にする時代の流れに逆行-と、禁煙啓発活動を進める市民団体は指摘。今後、論議を呼びそうだ。

 アスパムは従来、風除室を喫煙所にしていたが、今年二月には建物外にプレハブ喫煙所を設置した。だが観光客から「寒い」「室内で吸えないのか」などの声が寄せられた。加えて「近未来的なアスパムの外観とマッチチしない」という指摘もあり「きちんとした喫煙所を室内に設置することにした」という。これに伴い、プレハブは撤去する。

 開所する「海の見える喫煙ルーム」は、あおもり体験ホール内の自動販売機コーナーを改装した。約二十平方メートルで、密閉はされないが、強制排気で他の空間に煙が流れないようにするという。二〇〇三年五月施行の健康増進法では、集客施設に禁煙・分煙など受動喫煙の防止措置を求めている。だが飲食などサービス業では、分煙さえ行っていない所も多い。

 県タバコ問題懇談会は「受動喫煙防止のためには分煙は無意味で、室内完全禁煙しかない-というのが世界標準になる中、逆行した対応だ。県の掲げる喫煙者減少のためにも、全面禁煙にすべきだ」と指摘する。アスパム側は「さまざまな声が出ることは予想してはいる。来場者の意思を尊重し、喫煙しない人も喫煙する人も気持ち良く利用していただけるよう進めたい」と話し、理解を求めている。

(2007年4月26日東奥日報夕刊)

#Web東奥には掲載されなかったのでやむを得ず全文引用させていただきましたが、問題はこのような公共施設の全面禁煙化をJTが日本全国で資金力に任せて阻止しようと必死になっていることです。
長野県庁や茨城県庁でもそうです。
青森県庁をはじめとする県の施設は未だに敷地内禁煙どころか建物内禁煙も実現していないところが多い。
このようなことが起きているのは、世界の中で日本だけです。

それは、公的空間(飲食店やタクシーを含む)の禁煙化が喫煙率低下に大きな影響を及ぼすことを熟知しているからに他なりません。
この状況を変えるには法制化しかないのですが、この国の政府・官僚・国会議員の実態をみていると、まだまだJTと財務省の力をひっくり返すに至るまでには年月がかかりそうです。
その間に、毎日300人以上、毎年十万人以上の人の命が奪われ続ける。
薬害エイズやアスベスト以上の人災、犯罪的行為と言えるでしょう。

上記の「密閉はされないが、強制排気で他の空間に煙が流れない」というのは健康増進法違反の状態だと思いますので、喫煙室撤去の要請をこれから出していくつもりです。

記事中の「受動喫煙防止のためには分煙は無意味で、室内完全禁煙しかない-というのが世界標準になる中…」の根拠は、今年の「WHO世界禁煙デー2007」のアピールに書かれています。WHOの正式見解です。
http://www.who.int/tobacco/communications/events/wntd/2007/en/
http://www.nosmoke55.jp/wntd2007.html (全訳)
テーマ:タバコの煙のない環境 SMOKE-FREE ENVIRONMENTS
室内は禁煙 完全禁煙環境を実現しよう

このアピールの後段で、タバコ産業の6つの主張を取り上げて全て「間違い」と断定しています。それが、いまここで起きていることそのものです。
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ウソ その1:受動喫煙はたんなる迷惑問題にすぎない
ウソ その2:問題はマナーで解決できる
ウソ その3:換気を十分に行えば問題ない
ウソ その4:法律で禁煙としても、守られるはずがない
ウソ その5:バーやレストランの売上が減る
ウソ その6:タバコを吸う権利と選択の自由の侵害だ
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