少年は年が明けてから今日までその国の言葉を使っていなかった。だから、今日その国の言葉を使おうとしても、なかなか言葉が出てこなかった。

「使わない言葉は消えていくんだ」と少年は独り言を言った。

そして消えた言葉の分だけ自分の世界が消えてしまったような思いが込み上げてきて、少年は少し悲しくなった。



参考文献

パウロ・コエーリョ、山川紘矢・山川亜希子訳、アルケミスト