博士の愛した数式 小川洋子
ぼくの記憶は80分しかもたない。
起きた大切な事を忘れない為に、いつも服にメモをつけている。ミノムシみたいに。
博士と家政婦、家政婦の息子のルートと、
数学と阪神タイガース。
博士と家政婦は友愛数の関係。
博士とルートは阪神タイガースで結ばれていて、この関係性が3人に絆を作っていると思った。
博士は毎朝、服を着るたび自分の病を宣告される。毎朝。
心が痛くなる。
家政婦は毎日嫌な顔せずに自己紹介をする。
毎日、3人の人間関係を作らなくちゃいけない博士はとても気力がいる事なんだろうけど、
それをフォローする家政婦の優しさだったり、ルートのしっかり者の性格が心温まるし、博士のブレない考え方には尊敬しました。
難しい事はわからないけど、みんなが優しくて、それぞれが思い合っていて
辛い話なのだけど、とても優しいお話。
すごく大きな盛り上がりはないけれど、
3人の思いやりの深さに時々涙が出そうになる。
博士が、江夏豊のプロマイドを首から下げてる様子を想像するだけで胸が熱くなりました。
すっかり遠い存在になっていた数学を小説で思い出す事になるなんてビックリです!
