台風、進路が逸れて大阪は特に影響は出ないようですが、皆さんの地域は大丈夫でしょうか?
今回は思い出話(?)…です。
先日、「もうすぐ小学生~大学学部生は夏休みやなぁ…」と話しており、夏休みの宿題の話題となって思いだした思い出。
中学の3年くらいだったと思うのですが、長期休みには美術で絵を描いてこいという宿題が必ず出たと思いますが、中でも、ポスターのコンクールに応募するためのポスター制作の課題がよく出ますよね。
その年も愛鳥週間だの火災防止だの明るい選挙推進よく分からないポスターコンクールの中からひとつ選んで描いてこいというダルイ宿題が出ました。
で、あおり~少年は「薬物乱用防止ポスター」のテーマを選んで、ポスターを描くことにしました。
このテのメンドクサイ宿題。いつもなら、逮捕されたミュージシャンの似顔絵でも描いて「シャブはダメだよ YAH YAH YAH!」なんて描いて出すところですが、何故かその年は真面目に取り組もうと思ったのです。
一日かけて構想を練り、当時ハマっていたサバスの「マスター・オブ・リアリティ」やエレクトリック・ウィザードを聴きながら描き上げた結果、かなりの自信作が出来ました!!
自信作だったので描きかけの写メを撮ったのですが、そのデータが今でも残っていたのです。そういえば昔ブログにも載せたような載せないような…
普段あまり美術や図工の作品についてもの申さない父親(父親は昔絵の仕事をしていたプロですので)に見せたら、珍しく「ええんじゃないか。」と言っていました。
15歳くらいのあおり~君は、これは入選間違いなしと意気揚々と新学期に力作を持って登校した訳です。
それがこちら…

約10年前のケータイのカメラなのでこんな小さな写真しかありません…
コレはまだ描きかけで、仕上げをして「抜けられないぞ!地獄の鉄格子!」という厨二病丸出しのキャッチコピーを血文字風にレタリングして持って行きました。
当初は最後に目を黒く塗りつぶす予定だったのが、白抜きのままにしたのを覚えています。
見て下さい!薬のカプセルに閉じ込められ苦しむ薬物依存者の苦悩を表現したあおり~少年の力作です!
クスリの怖さをよく出せていると思いました。
我ながら、よく中学校の夏休みの宿題でこんなものを持って行ったとは思います。
当時何かと精神状態が今より不安定だったからこそか、狂気がにじみ出ております。今なら当然もっと上手に描けるでしょうが、この狂気は出せませんな(笑)
ところが、私の予想に反してこのポスターは佳作賞すらカスリもしませんでした。
それどころか、コレを提出すると教師は顔をしかめ、他の生徒どもも見て引いていました。
自分の中では自信作だったのに、誰ひとり評価してくれなかったのです。
せめて自分のところに返してほしかったのですが、教師に言っても「送って戻ってきてない」と返してすら貰えませんでした。なので、上記の描きかけの写真しかありません。
普通、このテのコンクールは、入選しなかったような作品はすぐに返してくれるものです。
よく考えるに、このポスターは結局学校がコンクールに出展せずに、処分しやがったに違いないと思うのです…
何故なら、同コンクールの中学生の入賞作品を見ても、あおり~少年の力作とは比べ物にならない漫画調の生ぬるい絵ばかりで、全然説得力が無いと思ったからです。
確かに、当時学校も休みがちだった生徒ががこんなものを描いて持ってくると、教師は何か余程の問題でもあるのかと思って焦る気持ちも分からないではないですが(もしかすると私自身ががクスリでもやってるものかと思ったのかもしれません)、それにしてもヒドイ話だと思ったものです。
賞をとったり、先生から褒められるのは、結局子供らしい「イイ子な絵」ばかりでした。
「個性を大切に」なんて言っている今の教育ですが、結局教師や大人に媚びたようなイイ子なものしか受け入れられないんだな…とあおり~少年は悟りました。
私は絵を描くのは好きな方の子供でしたが、この頃から趣味で絵を描くようなことはすっかりなくなりました。
今でもたまにイラストを描いてブログに載せることはあっても、趣味と言えるようなものではありません。
結局他人に作品を評価されないとどうしようもない実力主義のアートの世界では才能の無い者は何も出来ないと悟ったからです。そんなことを趣味でやるのはアホらしいです。
でも、この絵は今までの人生で自分の描いたものの中で一番のお気に入りです。前述のように、今はこれより上手には書けますが、こんな風には書けません。
せめて手元には返してほしかったです。久しぶりに思い出して腹が立ちました。
そんな、夏休みの宿題の思い出でした…