町田市小山ヶ丘の青柳ピアノ教室です。

ご覧いただきありがとうございます。



少し日が経ってしまいましたが

日曜日の午後に

楽器店の講師さんたちと

大宮にあるナトリピアノの見学会へ

行ってきました。



最寄り駅は宇都宮線の土呂(とろ)駅。

オレンジと白の駅舎が個性的な駅です。


宇都宮線に乗ったのも
土呂駅で降りたのも初めて。
大宮の隣の駅です。


お邪魔したのは
調律師の名取孝浩さんが所蔵する
ピリオド楽器(古楽器)の工房。
名取さんご自身「小さなピアノ博物館」と
呼んでいらっしゃいます。









鍵盤柄のエプロンがトレードマーク?の
名取さん。



まずはじめに一時間ほど

ピアノの歴史やそれぞれの楽器についての

レクチャーを受けましたが



名取さんはヨーロッパで

修行されていたこともあって

歴史・文化・言語等、多岐に渡る

知識・情報量がハンパなく

皆さんメモを取るのに必死。



貴重なお話を伺っただけでも

来た甲斐がありましたが

ここの工房の魅力はなんといっても

好きなだけ楽器に触れること。

撮影もOK 。




まずはヴァルター製のフォルテピアノ


鍵盤数は61鍵。

モーツァルトの作品がすべて弾ける鍵盤数。

ベートーヴェンの初期の作品もいけます。



ハンマーは木の上に鹿の皮を巻いたもので

ややチェンバロに近い音色です。






ペダルは膝で押し上げる仕組みとは

知ってはいたものの

実際に触れるのは初めて。

慣れないとなかなか難しいです。






つづいてエラール。
こちらは1890年製。



平行弦


ちなみにモダンピアノは交差弦



平行弦の長所は
弦の交差が無い分、
音の透明感が高く
調性もわかりやすく
微妙なニュアンスがつけやすいこと。
こちらのエラールでサティが「グノシェンヌ」を
作曲しています。



次はプレイエル。
ショパンが愛したピアノ。

手が小ぶりだったショパンの手に
合わせて作られているので
モダンピアノよりも鍵盤の幅が狭く
白鍵の長さも短めです。


この楽器から
「雨だれ」「スケルツォ」などの傑作が
生み出されました。







こちらはケンプ愛用のベヒシュタイン

16分音符などの速いパッセージが
絶対転ばないで弾けるよう
アクションを調整していたらしく
ツェルニーを弾いてみたところ
たしかにそうかもしれない(笑)




そしてスタインウェイ




中のフレームも装飾仕様♪


見た目も弾き心地も
今のスタインウェイから見ると
どっしりとした感触。



最後にチェンバロ

まわりの音で聞こえにくいですが(笑)
繊細な音色に時代を感じます。


まだまだたくさんの楽器がありましたが
ご紹介はいったんここまで。


今回、発表会間近で見学会の参加を
ギリギリまで迷いましたが
参加してよかったです。


実際にピリオド楽器を弾いてみて
作曲家がどんな楽器の音色を聴きながら
イメージを育み
作品が生み出されたのか
大きな学び、収穫でした。


自分の演奏に
そして今後のレッスンでも
還元していきたいと思います。