「松本さん、お言葉に甘えて来ました。」
「優勝おめでとう。本日のMVPは?」
「大ちゃん先生じゃない。」
「そうだね、大ちゃん先生だね。」
みんなが拍手する。
「じゃぁ、MVPのおごりだな。」
「みんな、好きなの頼め!
松本さん、給料日までつけでおねがいします。」
「俺も半分払いますよ。」
「うーん、いいよ。
給料日まで待ってて、松本さん。」
「大野先生、待ってますよ。
和、奢ってもらえよ。」
「じゃあ、ご馳走になります。」
生徒たちを帰して、大ちゃん先生と沢田と片付けを手伝う。
「じゃぁ、俺も帰るから。」
「えっ、飲まないんですか?」
「久しぶりに二人で話したいだろ。
俺はまた今度。」
大野先生が財布から数枚お札をだして、
手を振って帰っていった。
「お釣あるじゃねえか。かっこつけるねぇ。」