朝食レストランで大野さんとにのが入ってくるのが見えた。
二人の周りはピンクのオーラが見えるんじゃないかというくらい甘い。
初めてにのをみたときは女だと思っていた。にのが倒れたときに櫻井さんから少し話を聞いて、辛いんなら俺が傍にいてやりたいなと思ったけど、大野さんのにのを包む雰囲気にすぐに負けを認めた。
にのが男だったのに驚いたけど、大野さんに「僕のものなんだから誰にも触れさせないで。」と言ってるにのが可愛くて、大野さんのものなんだなとやっとあきらめた。
俺に気づいたにのが大野さんとテーブルにやってくる。俺はもう珈琲を数口残すだけ。
「おはよう、松本。」
「おはよう、潤くん。」
にの、声かすれてるぞ、色気だだもれだし。
珈琲を飲み干してにのに耳元で
「お前、声でかすぎ。隣まで聞こえてたぞ。」
顔を真っ赤にするにのが可愛い。
「大野さん、集合は?」
「だから現地集合だって。食べたらまた抱くんだから待つな。気になる。」
大野さん……、どんだけ好きなんだよ。
櫻井さんに聞いたり、岡田さんに抱かれようとしたり、今みたいな発言したり、にののことが好きなの隠さない。
隠さない二人の想いが邪魔されず、いつまでも続きますように。
俺にもいつか二人のように想いあえる人が現れるかな。
「では、現地で。」