1分100語の速読演習

1対1の授業形態を最大限に生かすため、声に出してしっかりと読ませます。私に限らず誰かに聞いてもらうことで、読む力は格段にアップします。初めは、80語から100語の平易な英文を1分で読む練習を重ねます。注意力を喚起させるため、すらすらとなめらかに読むよりも、一語一語ていねいに、しっかりと読むように指導します。初めのうちは行を飛ばしたり、同じ行を二度読んだり、feltとleft,takingとtalkingを読みまちがえたりと、声に出して読むだけで大変で、とても内容把握まではできないかもしれませんが、回を重ねるごとに慣れてゆきますし、ある一定のスピードで読めるようになります。余裕が生まれ、落ち着いて読めるようになります。また、英文の内容をたずねると、初めのうちは直訳でほぼ全訳に近い内容を答えようとしますが、回を重ねるにつれ、余計な部分を削り、文章のテーマをまず指摘し、それについての筆者の考えをまとめて述べることができるようになります。力がつけば、300語、500語の長文にもチャレンジします。まず、段落ごとにばっさり切って、1分半とか2分とか時間を決めて読ませます。前段落内容をまとめた後、「次はどんな展開になるのかな」とか予想させながらよませてゆきますので、しだいに段落どうしの関係もつかめるようになりますし、全体を通しての論理の展開にも慣れ、しっかりと内容把握ができるようになります。この速読演習の積み重ねは、客観テストだけでなく、論述記述式テストにおいても抜群の力を発揮します。

 

音読演習による英検リスニング対策

中3で英検準2級、高2で英検2級をめざします。4級と3級では65問中30問、準2級と2級では75問中30問がリスニング問題です。リスニングで得点できなければ、合格点に達しません。当塾の英検対策の特徴は、放送文を声に出して読ませることです。読めない単語は聞き取ることができません。口になじませてこそ、聞き取れるようになります。たとえば、生徒はよくaisle(座席間とか店などの通路)をアイスルと発音してしまいます。sは発音しません。もう一つの目的は、速読演習と同じように、放送文を音読して内容をつかむ演習を通して、どのレベルの単語を用いて、どのような内容が出題されるかに慣れ、自信をつけさせることです。同時に、質問に対する答えを4択から選ぶ際に、生徒は「ちがう、ちがう、こっちだ」と言いながら解いていますが、「何が問われるか」質問にはパターンがあることに気付かせることです。生徒が、「4択をヒントに放送文を読んでいると、どんな質問がされそうか予想できる」と申しておりました。英検では、リスニングに限らず、出題傾向にはパターンがあるように思います。パターンごとに演習を積み重ねてゆけば、正答率がアップしますし、合格に直結します。
また、ご存じの通り、英検の出題形式は、センター試験の出題形式とよく似ています。私は生徒に「英検のためだけの英検対策に終わるな」と申しております。解説にある解き方と考え方を受験術として身につければ、英検だけでなく、センターと大学入試問題にも十分に活用できることが、自身で実証できますし、手応えとして実感できます。この演習を通して、雑に解くクセが改まり、考えながら解く習慣が身につきます。