まとめとして、英検2次試験やスピーキングテストは、今後の自分の英語学習の方向性や普段の勉強に生かせるヒントを与えてくれているように思えます。実際にスピーキングテストに類似した問題集を当塾の中3生に2題解いてもらいました。まず絵を見て場面を説明させる問題で、問題の指示が活字となっている以外は同じです。ここで大切なのは、準備時間と解答時間が予め設定されていることです。私は練習のためやや長めの各1分としました。それでも生徒は答えだすと、途中で詰まって考え込んでしまいます。2分経過後に私は言い切ってほしいと思い「out of を使って」とヒントを与えると、すぐに「そうか、get out of ,take out of を使えばいい、put はダメですよね」と言うので、私は put into で 逆の意味になることを辞書の例文で確認しながら説明しました。そしてもう1題は、どこに行ってみたいか。その理由も述べよ。という問題で、準備時間と解答時間を各30秒にしました。「2年前にハワイに行って泳いだり買い物をしたが、また行きたい」と答えてくれました。しかしここで大切なのは、2年前と、はっきりと過去を表す語句があるときは現在完了は使えないということです。正しくは、I have been to ではなく I went to Hawaii two years ago. となります。

生徒に感想を聞くと「普通に知ってることが思い出せない。悔しいけど楽しい」と答えてくれました。私は、スピーキングテストは、暗記テストではなく活用テストだと思います。文法や語句の使い方を普段どれだけ大切にしていますかという問いかけです。口からポンポン弾むように英語が出てくるようにするには、相手が普段から使っている表現を丸ごと覚えることです。英語独特の表現をたくさん覚えることです。自分の知っている単語と文法を駆使して英文を作っても、相手に通じなければ意味がありません。その場合、普段英語を使ってる人なら、いくつかに分けて、適切な慣用句を用いて話すはずです。相手も普段自分の使ってる英語表現なので理解できます。私は、この相手が分かる表現を自分が使うように心がけることが表現力を伸ばし英語の運用力を高める秘訣ではないかと思います。単語や文法を覚えることは、文を組み立てるために大切ですが、同時に慣用表現を数多く覚えて使いこなせるようになることも、表現力を豊かにし、お互いの理解を深めるために役立つのではないかと思います。私は英検2次試験の対策の時に「なるべく文を短くして。7語以内」と言ってます。また、この対策を通して学校の定期テストの英作文で、文構成が満点で good ! をもらった生徒がいます。相手に通じる話し方をしよう、書き方をしようという普段の心がけが評価を得たものだと思います。