こんにちは
理学療法士/方眼ノートトレーナー
1型糖尿病の子を持つ2児の母
青木宏美です![]()
息子が1型糖尿病の診断を受けて
3か月が経ちました。
生活リズムも整ってきて、病前の生活に近い
穏やかな生活が少しずつ戻ってきています。
ママ友やお付き合いのある方にもその都度病気のことを伝えて、色々気を遣ってもらいながらも
これまで通りの元気な息子を見て
「元気そうで安心した」と言ってもらえるのが何より嬉しいです![]()
そしてよく聞かれる質問が
「どんな症状でわかったの?」
というもの。
それを説明するたびに
今思えば、糖尿病の症状にすべて見事に当てはまっていたことを再認識させられます。
診断を受けた直後は
仮にも医療関係者なのに気づけなかった、違和感を感じていたのに問題視していなかった自分に嫌気がさしてとにかく自分を責めました。
でも今は命をつないでくれた
周りのサポートへの感謝と
今、息子が生きていることの喜びを
かみしめています。
1型糖尿病は気が付いた時には意識消失、救急搬送となるケースが多いと聞きます。
最悪の場合、命を落とす病気です。
でも、治ることは難しくても
生き続ける方法が明確にある病気。
だからこそ、今回の私たちの経験が、病気の早期発見につながることを願いこの記事を書かせてもらおうと思います。
【1型糖尿病の罹患について】
好発年齢:小児~青年期
体系:やせ型
発症率:数パーセント
原因:自己免疫障害の一つとされているが、明確な発症原因は不明。
なにかしらの感染症の後に起こると言う説が有力ではあるものの、息子に関しては特に何の既往もありませんでした。
【症状1】口喝、多飲、多尿
息子に異変が表れていたのは2022年12月末。
息子が珍しく連日のおねしょ。
3歳になる前に夜間のオムツから卒業した息子。
おねしょというおねしょは数えるほど。
同年代の子に比べるとかなり少ないと思います。
そんな息子が年明けの2023年1月には
その頻度はどんどん増していき
息子自身も気にし始めて、寝る前のトイレの徹底、夜中も尿意で何度も目が覚め
それでも朝にはまたおねしょをしてしまう…
また、それに伴い普段の飲水量も増加。
2学期までは全然お茶を飲まないので、水筒もいらないともっていっていなかったのが
3学期が始まったら、大目に入れた水筒でも足りず、水道の水を入れなおして飲むように。
今思えば、この時点でかなりの変化が表れていたんです…
それでも
「新学期のストレスかな。」
「今にすぐ落ち着くでしょ」
「いっぱい活動するから喉乾くよな」
と、呑気に構えていた気がします。
主人がすぐ近くの実家で自営業をしていることもあり、学校からまっすぐ実家に帰る息子。
いつも義母さんが息子を見てくれていました。
義母さん曰く、実家での飲水も次第に増えており、特にスポーツドリンクのペットボトルを一気に飲み干してしまうことが増えていたため、1月半ばころからスポーツドリンクをお茶に切り替えるよう息子に促してくれていたとのこと。
のちに担当医から、この判断がよかったといわれました。
「ペットボトル症候群」と呼ばれる糖尿病の症状の一つで、そのままスポーツドリンクを飲み続けていたらもっと重篤な状態になっていたかもしれないとのことでした。
※「ペットボトル症候群」
糖尿病の自覚のない人が糖尿病の症状のひとつである「喉の渇き」のため、砂糖が入ったペットボトル入りの飲料を多飲していたためにつけられた造語。
【症状2】倦怠感
年末年始の催し事、親族の集まりなどではいつも通り元気に過ごしていたし、冬休みは小学生らしく毎日駆け回っていました。
しかし、1月の半ばころから学校から帰ってきたときの声が元気がなく、毎日「今日も楽しかった!」と報告してくれていたのにそれがなくなっていき、義母さんは心配して学校の様子などを聞いてくれていたとのこと。
私が仕事から帰ってからの食事中の会話は学校のことを教えてくれたり、3歳下の妹との掛け合いもいつも通りに感じていました。
しかし、「学校疲れるから行きたくない」というコメントが増えてきて、実際休み時間もあまり活動できていない様子。
夜間の頻尿で睡眠不足もあった時期だったため、そのせいか思っていました。
とはいえ共働きの我が家では、極力休んでほしくないという気持ちも大きく、体調悪かったら保健室へ行くように伝えて送り出していました。
結局1月27日はいよいよしんどそうで小児科を受診することにしました。
この時点で義母さんから『糖尿病では?』というコメントが。親族に糖尿病の人がいて、症状が似ている気がすると。
私も専門学校の教科書では小児でかかる1型糖尿病のことは知っていましたが、仕事で関わるのは高齢者の2型糖尿病の方ばかり。
義母に言われるまで“息子が”なんて考えもしませんでした。
当日の息子の症状が倦怠感と腹痛だったこともあり、最初は小児科でも便秘の診断でした。
が、翌日に尿検査等していただき、糖尿病の疑いで紹介状を書いてもらい、市内の大きな病院を受診することとなりました。
【症状3】体重減少
元から身長は平均より高いものの、体重は平均か平均以下の息子。
ズボンやパンツもウエストに合わせると身長よりワンサイズ小さいものになってしまうやせ型体型でした。
年末に自宅で体重を測った際は22㎏だった息子。大きな病院受診の際に体重を測ったら20㎏。
約1か月で2㎏の体重減少でした。
いわれてみれば、履いているズボンもウエストにかなりの余裕が…
いつも息子は自分で着替えているから全然気が付いていませんでした。
【症状4】尿の泡立ち、結晶化
『糖尿病』という言葉を認識してからは、これまでの多量のおしっこの中で便器内の水面を埋め尽くすほど尿が泡立っていることが気になっていたことを思い出しました。
これは糖尿病特有の症状だと知っていたはずなのに、認識できていなかったんです。
息子の緊急入院が決まり、一連の手続きを終えて帰宅。
気持ちが落ち着かず、トイレの掃除をしていた時に気が付いたのは、床にある白い結晶。
息子がよく狙いを外してしまい汚してしまうトイレの右奥の床に。
息子の尿に含まれた糖分が結晶化したものだと気が付き、涙が止まらなくなりました。
1型糖尿病の進行速度
1型糖尿病はその進行のスピードによって、「劇症」「急性発症」「緩徐進行」に分類されます。
息子の場合は劇症型といわれる、最も急激に発症し、1週間前後でインスリン依存状態に至るタイプです。
すぐにインスリンを補充する治療がなされなければ「糖尿病ケトアシドーシス(糖尿病の急性合併症)」となり重い状態になることもあるため、早い段階での診断が重要です。
現に息子が訴えていた腹痛もケトアシドーシスから来ていた症状だろうと説明されました。
レベルとしては中等度。あと1日遅かったら意識消失をきたしていただろうとも。
入院経緯
小児科の先生から紹介状を書いていただき、市内の大きい病院の休日外来へ。
当直の先生もたまたま小児科の先生で、糖尿病の可能性があることもあり、そこからは早くて。
先生から糖尿病という診断名を告げられて
点滴をつながれて不安そうな息子の横にもかかわらず、涙をこらえることができませんでした。
息子はそのままICUへ。
甘えん坊でなかなか親から離れられない息子。
人生初めての1人での外泊がICUとなりました。
翌日には小児科病棟に移動でき、コロナ対策で院内の面会制限がある中、小児科のみ両親に限り1人ずつの面会、泊りが許可されていました。
主人と交代で泊まり、昼間は仕事にいき、両家の親族にも頼りながら娘の保育園のお迎えなども分担して行いました。
退院の条件
入院してすぐに
退院の条件として伝えられたのは
・ある程度血糖が安定すること
・息子自身が血糖測定とインスリンの自己注射ができること
・両親が上記手技に加えて、インスリンの必要量の計算をマスターすること
これについては、
本当に息子が頑張ってくれました。
入院中の様子については別の記事で書くかもしれませんが、最初は看護師さんがやっていた手技を3日目くらいには自己注射の練習。
看護師さんのやり方をよくみていたのもあり、最初から概ねクリア。先生方にもたくさん褒めて頂きました。
息子曰く「注射ができるようになれば帰れる」という先生の言葉がしっかりと頭が入っていたようです。
結局、息子の頑張りで最初に言われていた退院日程より数日早く退院。入院期間は18日間でした。
退院時は主治医の先生から「こんな感じに見えて、中学生並みの理解度だね」とお墨付きいただき、息子も誇らしげでした。
最後に…
現在、息子が1型糖尿病の診断を受けて
3か月が経ちました。
入院中も、退院直後も
たくさんの不安でいっぱいでした。
でも、現在2年生となった息子は
「1年生の時より楽しい!
学校休みたくない!!」
と言って、他の子と変わりなく
活動できています。
周囲の病気への理解も得ながら、学校の給食対応も学校ぐるみで協力してもらっています。
インスリンの計算も息子も一緒にできるようになってきました。なんなら4歳の娘までだいぶ理解しています。
学校の対応や家族の変化や役割など、別の記事に書かせてもらおうと思っています。
質問などありましたら、私のこたえられる範囲であれば是非答えさせていただきたいので気軽にコメント等いただければと思います。
シェア&フォロー大歓迎です。
思考整理の講座に関するブログと併せて今後も我が家の糖尿病との向き合い方を発信していければと思っております。
