はじまり。
あなたと記念日だからって指輪を探しに行った日のこと。
今日が何の日かとぼけて見せるあなた。
本当は何の日かわかっているくせに。
隠せてもいないくせにごまかしながら無邪気に笑う顔がいつもより愛おしい。
案外いろんな種類があるんだねなんて言いながら一回りした後店員さんを呼んでサイズを測ることにした。
あたしには左手の薬指のサイズだけしか図らせないくせに
自分はちゃっかり右手の薬指のサイズも図っている。
さっきまではあんなにウキウキしてたのに、
いつの間にか3年も経った彼でも分からない事だらけだな
と不安に思ってしまう。
そんな不安は彼にはさとられぬようにどの指輪がいいか一生懸命に悩んだ、
それからお互いの誕生石と名前のイニシャルを入れたシルバーの指輪を貰うことに決めた。
ちょっと普通過ぎたかなってあなたを見たけれど
まぁこんなもんじゃないなんてキラキラした目で指輪を見てる。
それから向き直って嬉しそうにありがとうなんて言うもんだから
やっぱり好きだって気持ちでいっぱいになる。
あぁあたしってなんてちょろいんだろう
フフッて小さく苦笑いしたら、不思議そうな目でこっちを見られた。
それから。