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日本大学の柔道部で寝技のレッスンをさせて頂いてる。
これは高校の柔道部の2学年下だった後輩(卒業してまで後輩と呼ぶのは好きではないが。)がコーチをしている繋がりで監督である金野先生からのオファーを頂いての事である。
金野先生は吉田秀彦さんと死闘を繰り広げた事で有名で僕ら世代の選手にカリスマ的な方だ。

そんな名選手であり名監督の金野先生からオファーを頂けてお話しして頂けるだけで本当にありがたい話なのである。柔道経験者に取って全日本選手権覇者は神様であり口を聞いて頂けるなんて信じられないといった感じなのである。これは大きく言ってるわけではなく本当だ。

日本大学とは不思議な事で前監督の高木先生に高校時代、わざわざ静岡までお越し頂きスカウトして頂いた事もある。それはその当時、自分の考える柔道を好き勝手やりたいんだと考えていた当時の僕は強豪校では好き勝手できないじゃんとお断りしてしまった経緯もあるのでなんか不思議な感じもする。

高木先生は道場でお会いすると気さくに話して頂いて感謝。丈太郎とも遊んでくださる。

でもあそこで日本大学に進学していたら間違いなく辞めていただろうし。。。。今、こうして教えている事はないだろうとも思うので良かったんじゃないかなとも思う。(どんだけ前向きなんだろうか。)

そして実際の指導内容は格闘技、ブラジリアン柔術の技術を紹介して学生に柔道だったらどうやろうかと意見を出してもらったり格闘技だったらこんな技術もあるよと一緒に勉強している感じです。

後は基本的な技術の徹底。脇をすくうとか抑えるとか超基本のところ。
そこを口うるさく徹底して言う感じ。首抱えるな!脇すくえ!手を潰せ!と基本的な事をうるさく言うので学生からすると大変かな。

自分が大切にしてるのは学生を一人のアスリートとして見て尚かつ大人としてみる事。自分が中途半端にした柔道を全うしている選手なので凄さも分かるしリスペクトは忘れない。彼らは僕よりも上の資質を持った人間なのだ。

驚くのは日本大学の柔道部の雰囲気が素晴らしい事。
まずは昔ながらの先輩後輩的なものがない。挨拶も過度ではないし爽やかな感じで紳士的。(柔道のウオースみたいな挨拶って普通の人から見たら怖かったりするから。。)練習を見ていても明るい感じで自主的なトレーニングも大切にしている。
親の立場からすると門限を毎日設定してくれてちゃんと管理してくれる合宿所は安心するんだろうなとも思うし金野先生、コーチ陣の選手に対する責任、愛を感じるから安心だろう。

学生も意欲的に質問してくれたり金野先生が居ない時でも変わらない意欲でやってくれたりと本当にやりやすい環境でありがたい。

こんな環境で教える事が出来るのは僕の財産であり感謝です。
ありがとうございます。

で話は寝技の専門的な話。
18歳を越えた大人を教えていて思うのは子供のうちに基本技術習得していたら今、教える事がもっと早いのにという事。これは寝技で言う基本である脇をすくうことや抑えると言った基本技術って簡単に言うと言語でありこれが分かると大人になって飲み込みが早いってこと。九九のようなものとも言える。

今の柔道はというか日本のスポーツは早い時期から勝利を求める傾向にある。
柔道で言ったら組み手や立ち技に割く時間が増えるのは当然な事で負けても良いからと寝技や基本のトレーニングをバランスよく組み入れる事が出来る状況にある指導者はなかなか居ないと思う。
これは批判ではなく勝ちを求めたいのは当然。勝ちを求められる過度な状況がいけないのであって
指導者がいけないのではないとは僕は思う。

そんな勝利至上主義の中で生きてきた選手は果たしてスポーツの楽しみって知ってるのかなと思ったりもする。新しい事を知って嬉しいとか出来るようになって嬉しいとか。僕は未だにそう言う楽しみ方をしてる。
勝ちに拘ると勝負は面白いよ。でも勝ちだけに拘ると一気につまらなくなる。僕の中での格闘技は楽しい物って言うのは未だ変わらないし変わる事は無いとおもう。

そんな僕が思うのは子供のうちに基本技術を教えたい。
もう小学生前位からだ。これはグレイシーアカデミーのキッズクラスをを見学した時にも感じたんだけど子供の感性が豊かなうちに格闘技ってこういうもんだって教えて格闘技の哲学的な事、基本を教えていきたいなと思う。

青木構想では丈太郎くらいの時は畳の上で遊ぶ位で良い。
幼稚園位からはコントロールする練習とエスケープ練習で小学校低学年は抑えと簡単な絞め、関節。高学年から少し幅を広げるがあくまで基本。中学生までもあくまで基本。小学校高学年からスパーリングが少し増えても良いだろう。はっきり言って難しいテクニックは大人になってからで良い。大切なのは基本だ。
今勝てなくても将来勝てば良いのです。これは親の立場からもそう思います。
僕の親父(まったくの素人)は僕に身体の成熟が遅いから24以降で体力的に追いつくから焦らずやりなさいと言ってくれてた。焦らずゆっくりとやれば良いんです。


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で丈太郎。パパが教えてるとこを走り回ってる。
これが僕のやりたい事なんです。放っておいて柔道着着たくなったら着れば良い。
とにかく格闘技が日常にあるという環境を作りたいんです。

丈太郎は恵まれていて感謝です。
柔道の神様のような先生が近くに居て尚かつ日本最高峰の選手を見れてる。
近代柔道開けばあのお兄ちゃん、お姉ちゃんのってるねーだしムエタイはナムサック先生やアタチャイ先生とシンガポールで触れ合える。本当に恵まれてる。
感性が恵まれないはずがなし!!!感謝です!!!

ちなみに子供が出来てから試合前のコメントで殺すとか。。壊すとか物騒な事は言わなくなった。
やっと恥ずかしい事で未熟な事の現れだとわかったのだ。遅いか。。分からないよりは良いよね。
そう言う気持ちは内に秘める物です。内に秘めたらもっともっと強くなる。

そんな感じで休日の今日は1時間のサイクリングで家族の朝食のパンを購入してきました。
300-400カロリーの消費。さて休日をゆっくり過ごしますよ。試合後初めての完全オフ!

いざー!!