「読解力が弱いのですがどうしたらいいですか?」という質問を受けることがあります。

 

この質問に対する一般的な答えは、「読書をたくさんすること」ではないでしょうか。

これに間違いはないと思います。

私の実感としても、読書量の多い子は、ほぼ読解問題にも強い。

その逆に読書量の少ない子は、読解問題に弱い場合が多い。

読書は大切で、我が子にも、クラスの子どもにもたくさん本を読んで欲しいと思っています。

 

ただし…、

「読解力が弱いのですがどうしたらいいですか?」

と質問した方は、

「読書をたくさんすること」

という答えを聞いて、

「なるほど、ではたくさん読書をさせます」

とはならないのではないかと思います。

 

(それは、分かっているんですけど…)

 

というのが、一般的な反応ではないでしょうか。

それを口にだすかどうか。

 

読書をたくさんしている子どもの読解力が高いのは事実として、

どうもすっきりしないところが私自身にありました。

読解に特有の技術もあります。

例えば、指示代名詞の理解とか記号で表すとか。

読書量の豊富な子どもは、そういったことも特別な練習なしに自然に

できるようになっている場合が多いようです。

では、そういった技術だけを教えればいいのか。

それもちょっと足りない気がする…。

 

読解力と読書量の間にもっと大きな間があるような気がするからです。

 

そこで、国語力の中にこの読解力を設定した構造を私なりに考えてみました。

まだまだ、試案の段階ですが、今のところ下のような図になっています。

今の考えをいうと、読解力が弱い子は、語彙も少ないのではないかということです。

だから、例え、急に読書を始めたとしても、語彙力が弱いままではすぐには、読解力は高まらないのではないか。

語彙力の中核は、漢字です。

さらにいうと、熟語です。これに、ことわざや故事成語、比喩などが加わるのですが、

まずは漢字の力が弱いままでは語彙が増えることはありません。

逆にいえば、読書量もあって、語彙もしっかり身に付いていれば、

あとは読解の技術を理解すれば、すぐに読解力も高まるのではないか。

 

上の図のそれぞれのステップは、独立あるいは一方的なものではありません。

例えば、語彙力が高まれば読書の質も上がるでしょう。読解力が上がれば、読書はもちろん、自分の生活を振り返り変えていくことにもつながると考えています。

 

「主な内容」は、分かりやすくするために、極限までにしぼりこんだ場合の例です。

 

例えば、読解力を何かを「読み解く力」と考えれば、自分の置かれた状況や相手の表情を「読み解く力」でもあります。

こうなると、単にテストに必要なだけではなく、仕事や生活にとても重要な力ということになります。

この図では、そういったところまではあえて入れていません。

 

これからもかんがえていきたいと思います。

 

*この図は、私自身の実践と実感をベースにしていますが、たくさんの方の考えも参考にさせていただいています。

一番は、岸本裕史先生が言われていた「読む力は学力の下限を規定し、書く力は学力の上限を規定する」という言葉です。

他に、図で表すことに関しては、直井明子氏の『本当の国語力』(日本実業出版社)にヒントを得ました。

また、語彙力の重視に関しては、『国語は語彙力』をはじめとする斎藤孝氏の著書を参考にさせていただきました。

これからも学び続けてこの図を深めていきたいと思います、。