2024年7月19日
(その一)からの続きです
青年小屋前のベンチで
エナジー補給がてら暫しの休憩をとって
権現岳への登りに取付いた
歩き出しは小振りのシラビソの森
緩々と登山道を辿って行けば
道は徐々に傾斜を増して
赤い露岩部に辿り着く
鉄分が多いのか?
赤く色づいた岩の割れ目には
タカネニガナが幾つも花を咲かせている
露岩から更にシラビソの森をひと登り
10:22
”のろし場“へと登り着く
ここは名前が示す通り
狼煙を挙げた場所なのか?
開けた小さな頂きとなっていて
これから向かう西ギボシが間近に望める
この先は瘦せた尾根道
両側が切れ落ちて
西側からガスを伴って風が吹き付ける
ただ、背丈ほどの灌木に守られて
風圧は然程でもなく辿れる
ヤセ尾根道はガレた斜面に移り
荒れた砂礫の道をジグを切って登りだす
ここは西ギボシの登り斜面
高山植物たちが次々と姿を見せて
歩くよりカメラを向ける時間が長くなった
嬉しいかな中々先へ進めない
道は歩き難いガレ場から
クサリの下がる岩場に切り替わる
いよいよ権現岳の核心部
足元はかなりの高さで切れ落ちて
小さなミスも許されない
そんな危うい岩場にも
高山植物たちが可憐な花を咲かせる
11:04
西ギボシへと登り上げる
正面には更に険しい東ギボシが見えて
その奥に本峰の権現岳が控える
西ギボシから暫しヤセ尾根道を辿り
東ギボシの登り道に取付けば
ここにも高山植物たちのお花畑
危うい道は更に続き
際どい岩場のトラバース道
岩壁に道切りが施されて
以前よりだいぶ歩き易くはなっているが
当然ながら高度感は変わらずのまま
油断は禁物だ
11:31
その危ういトラバースを熟して
東ギボシへと登り上げる
正面には目指す権現岳の頂きが近付いて
幾分流れるガスも薄れたせいか
遠く富士山も見えだした
ここまで来れば核心部はほぼ終了
まだヤセ尾根道は続くが
然程の事はない
11:39
閉ざされたままの権現小屋前を通過して
11:44
赤岳への分岐点へと辿り着く
振り返ればピラミダルな東ギボシが
間近に望め
その左奥には辿ってきた西ギボシや編笠山
北側を望めば
八ヶ岳の主峰赤岳と頂きを並べる阿弥陀岳
そして南側を見れば
目指す権現岳の頂きは近い
ここまで来れば後はビクトリーロード
相変わらずのヤセ尾根道を辿れば
嬉しい事に花たちが癒しをくれる
道はそのまま岩峰の直下の巻道へ
山頂はその岩峰の上
初めて訪れた時はそれを知らずに
山頂を踏まず通過してしまった
ガスの中だったし
頂標も巻道に設置されている
という事もあるが
それは笑ってしまいたいような思い出
という事で
今回はその岩峰を慎重に攀じ登って
11:53
権現岳の山頂へと到着です
山頂となれば何時もの展望写真ですが
この時はタイミング悪く
ガスが纏わり付いて一向に離れず
強めの風の中暫く待ちましたが
諦めて下山の途へ
下山は三ッ頭方面
こちらは傾斜こそキツイが岩々しさはなく
淡々と下って行ける
ハイマツ帯の道端に
相変わらず花を見つけてはカメラを向けて
足元から視線を上げれば
正面には三ッ頭が見えてくる
鞍部まで下ると風はだいぶ内場になって
ここでランチ休憩とする
ちょうど西向きに腰を下ろしたのだが
間近な編笠山は見えるが
その向こうの中央アルプスや御嶽山は
相変わらず雲に覆われて見えず仕舞い
梅雨前線の雲は遠く離れていても
中々手強いもののようだ
鞍部から三ッ頭へと
ハイマツの中を緩々と登り返して
13:06
三ッ頭の山頂へと辿り着く
振り返れば先程までいた権現岳に
まだ頻繫にガスが流れ着いている
三ッ頭の山頂から僅かに下って
天女山との分岐点
ここを小泉駅方面へと下る
道は中々の急傾斜
ハイマツは徐々に背丈を伸ばして
次第にシラビソの森へと切り替わる
途中、枯木帯に差し掛かると視界が開けて
右手には往きに登った編笠山
オトギリソウも群落を見せて
振り返れば辿ってきた権現岳の峰々
この景色もここで見納め
再び視界のないシラビソの森へと入って行く
14:01
木戸口公園を通過
下るにつれ風が収まり湿度が増してきた
平地に比べ絶対的な気温は低いのだが
暑くて汗が噴き出してくる
まだ低山の域ではないのだが
早くも山頂での涼しさが恋しくなって来る
更に下ると
林床は笹に覆われ始めた
この辺りが”笹すべり“と言われる所か?
標示板も何も無いが
そういう事として
15:00
八ヶ岳横断自然歩道との交差点へ下りて来た
直進すれば甲斐小泉駅方面だが
ここを観音平へ向けて西進
緩々と自然歩道を辿って行く
自然歩道は八ヶ岳の裾野を辿る道
ほぼ水平道と思っていたが
意外にもアップダウンがある
山行の終盤という事もあるが
登り返しが本当にキツかった
15:42
車を置いた観音平へと到着です
久し振りの権現岳
高山植物たちが見頃を迎えて
良いタイミングで訪れる事が出来ました
また、権現岳へ至るコース
残すは富士見高原からのルートのみとなり
自己満足ですが完歩も目前(笑)
次回は雪の季節にでも来たいものです