2025年11月8日
ここのところ数週間の週末
イマイチな天候が続いていた脊梁山脈でしたが
この日、漸く登山日和の予報が出た
これは貴重なチャンスとばかりに
久しぶりに万太郎山を訪れてみました
自身の登山記録を紐解いてみると
前回、吾策新道を辿ったのは
2002年7月
土樽駅→万太郎山→谷川岳→土合駅
という健脚向けのルート取りでした
今はもうそんな体力はありませんが
若かりし当時を振り返りながら
その吾策新道を辿ってみました
何時ものように前夜に現地入り
関越道土樽PAの脇を潜り抜けて
万太郎谷添いの林道に入る
事前情報では最奥の駐車場手前に
豪雨による路面の洗掘部分があり
乗用車では通行不可とのこと
という事で少し手前の駐車スペースまで入り
そこで車中泊
この夜も気温は7℃
思ったよりも温かい夜でした
翌朝、7:00
身支度をして車を出発
林道を歩き出すと直ぐにその洗掘部分
確かに4~50㎝ほどの深さの溝が
路面に刻まれていて
クロカン四駆ならまだしも
普通車での踏破は難しいと分かる
その洗掘部分の先が最奥の駐車場
ゴツイタイヤのデリカが一台停まってました
林道は更に奥へ
滑らかな弧を描くススキの穂と鮮やかな紅葉の
秋らしい風景を楽しみながら行くと
7:14
万太郎山の登山口へと辿り着く
入り口の道標は朽ちて草叢に埋もれていて
うっかり見落とすところでした
道は杉木立の中に急登斜面で始まり
出だしから息が上がる
途中、幾度か立休みをしながら行くと
見事なブナの木が現れる
こんな大木には何故か力を感じてしまって
繫々と眺め入ってしまう
その大きなブナの木もそうだが
辺りは紅葉の真っ盛り
先を急ぎたい気持ちもあるが
呼吸を調えたい事もあり
暫しこの景色を楽しんでみる
道は相変わらずの急登斜面が続く
大抵は急登道といっても
息をつくように時々傾斜が緩むのだが
ここは一定の傾斜でどんどん高度を上げて行く
中腹辺りまでは厳しい登りに
気を紛らせてくれた樹々の紅葉も
何時しか枝先から姿を消して
辺りはすっかり見通しの良い樹林となった
もうそろそろ尾根に乗ってもよいころと
思っていると
9:12
案の定、尾根上部へと登り上げる事が出来た
CTは大分オーバーしてしまったけれど
今の体力ではこんなものでしょうか?
道はここから緩やか尾根道
左側が切れ落ちたヤセ尾根道もあるが
概ね歩きやすい道
緩やかにアップダウンを繰り返し
徐々に高度を上げて行く
9:44
1450mピークまで来ると
正面に目指す万太郎山が見えてくる
中腹以上は何と霧氷で真っ白
上部は予報通りガスに覆われている
そしてお隣の仙ノ倉山も同様だ
今日の予報は昼頃から晴れマーク
天候の回復に期待しよう
一方、北方を振り返れば
湯沢の街の高層マンションと土樽PA
この景観に不似合いな構造物が見える
9:58
次なるピーク大ベタテノ頭までやって来た
ここからも万太郎山を見上げられるが
ガスの掛かりが幾分弱くなったような・・・?
そこから鞍部へ下って
陽だまり様の場所で少休憩
すると、この僅かな時間で急速にガスが抜けて
山上はすっかりいい天気
谷川岳へ続く主稜線もクッキリ
大障子ノ頭の厳つい北壁も
大迫力で迫ってくる
鞍部から山頂に向けて登り返す
先ずは左側の切れ落ちた
危うい斜面のトラバース
まだ然程に気温は低くなく
凍ってはいなかったが
これで凍っていたら・・・
危うい斜面のトラバースの後は
急なヤセ尾根の直登道
辺りの樹々は真っ白な霧氷を纏いだして
とても煌びやか
急登道の辛さは一気に吹き消される
そして眺めの良くなった道からは
苗場山や巻機山がクッキリ
苦しいけれど贅沢な景色の中で
急登道を登り上げれば
10:59
井戸小屋沢ノ頭へと辿り着く
正面には霧氷を纏った
万太郎山の岩峰群が大迫力で迫る
道は小さな鞍部へ下り
再び急登斜面の道に切り替わる
辺りは相変わらず霧氷が美しいのだが
急激に気温が上がったせいか
その霧氷がバラバラと降るように落ちてくる
美しい氷の華も僅かな気温の上昇で
意図も簡単に最期を迎えてしまうのだ
そんな道すがらに一頭のキチョウが・・・
確かこの蝶は成虫で越冬するはず
本来なら草叢の中に身を寄せて
寒さを凌ぐのだが
こんなむき出しの場所にいるとは?
きっと急激な気温低下でこの場から
身動きが出来なくなってしまったのでしょう
更に高度が上がると
道はいよいよ雪を踏むようになる
まだ新雪で軟らかく
滑り止めが必要なほどではないが
今季お初の雪道に
ちょっと楽しくなった
日陰道では相変わらず霧氷が美しくて
11:36
道はここから新たな場面を迎えるように
特徴的な石門の直下へと辿り着く
23年前の記憶を振り返ると
確かここから先の道は
瘦せた険しい岩場道だったような・・・?
(その二)へ続く


























