2024年9月7日
8月後半はノロノロ台風の影響等もあって
週末は山へ出かけられずでした
9月に入って漸く天気の目途が立った週末
花の百名山で知られる根子岳へ
北側の米子大瀑布から登ってみました
何時ものように前夜に現地入り
長野県須坂市の米子大瀑布駐車場で車中泊
気温は19℃と快適な夜でした
翌朝、身支度をして
5:53
駐車場を出発
大瀑布遊歩道を歩き出して直ぐ
米子川に架かる吊橋を渡る
流れる水には鉱泉成分が含まれているのか?
川床の石は赤みを帯びて
如何にも火山地帯の沢という雰囲気
そんな沢沿いの道を辿ると
右手に「不動滝→」の案内表示
それに従って少し荒れ気味の踏み跡を辿れば
直ぐに不動滝が仰ぎ見れる
滝の落差は85mとされるが
近付けるのは手前の小滝まで
直下まで近付いて見たいが
踏み跡はそこまでだった
その小滝周辺には秋の花々
緑の草叢を背景に白い花色が映える
遊歩道に戻って軽快な水音を聴きながら
更に沢沿いの道を辿ると
6:30
米子不動尊へと辿り着く
その向かいには根子岳山荘
まだ時間が早いせいか営業前だった
その山荘前から右へと枝道を辿る
急な木段道を一頻り登ると
権現滝の展望地
こちらは落差75m
樹林越しに眺められるが
やはりここも近付けない
もう少し傍に観爆台でもあればと思うが
地形的に厳しく冬の豪雪にも耐えられるもの
となると難しいのかも知れない
再び遊歩道へ戻って周回路を辿る
清冽な流れを橋で渡り
林道様の道を辿れば
7:00
開けた牧草地のような草地に導かれる
そこは嘗ての硫黄鉱山跡地
ここに昭和の半ば頃まで
製錬施設があった事を記す標示板があり
それを見ると宿舎や学校などもあって
1500人ほどがここで暮らしていた事が
記されている
その鉱山跡地は
米子大瀑布のビューポイント
今しがた辿ってきた
権現、不動の両瀑布が一度に眺められる
米子大瀑布といえば大河ドラマ真田丸の
オープニングに登場した滝
城の石垣から水が落ちるように
CG加工がされてはいましたが
元の画はここからのものらしい
そんな両瀑布を眺められるベンチで
独り朝食タイム
中々贅沢な時間でした
広い牧草地のような
鉱山跡地を南端まで進むと
そこが実質上根子岳の登山口
再び沢沿いの道になる
一つ目の単管パイプの橋を渡り
二つ目は鉄骨造りで木造風の橋
渡った先には浦倉山への分岐点があって
当初はここから浦倉山を目指して
四阿山を周回して来ようと考えていたが
此方の道は現在通行止め
残念ながらピストンにせざるを得なくなった
沢沿いの道は更に続いて
見事な小滝の手前で再度橋を渡る
そこから道は沢を離れて
斜面を登り始めるが
急登道は始めのうちだけ
小尾根を乗越すと緩いトラバース道になり
緑濃い樹林帯の中を緩々と進んで行けば
8:30
米子川の橋に辿り着く
この流れは権現滝の上流部にあたるが
思ったよりも細い流れで意外だった
その橋を渡り
一頻り急斜面の道を登ると
緩やかな傾斜の道となる
辺りは背の高い笹の深い薮ですが
刈払いは確りとなされ
暫し歩きやすい道が続くが
道は程なくして
不動滝の上流部にあたる涸れ沢を渡ると
再び急斜面の道に切り替わって
九十九折に幾度かジグを切りながら
グングンと高度を上げて行く
背の高い樹林は何時しか背丈を落とし
日の差す明るい灌木帯に切り替わる
道沿いにはシラタマノキやマツムシソウ
そして花の百名山の著者田中澄江が
根子岳の項で著したウメバチソウが
其処かしこに花開いている
根子岳はこれまでに幾度か訪れているが
テレマークスキーが目的で雪の季節ばかり
こうして花の季節に訪れてみると
花の名山らしく
可愛い花に沢山出会う事が出来る
ジグを切って緩やかに斜上していた道は
平坦な笹地へと乗り上げて
9:34
小根子岳北肩へと辿り着く
北方を眺めれば
波打つ笹原の向こうに低い雲が湧き始めて
早くも不安定な空模様を示唆し始めている
晩夏の花マツムシソウも
まだまだ見られる状態で
あちこちに可憐な花を咲かせている
北肩から小根子岳への道
緩やかに高度を上げながら
笹原の中にうねうねと続いている
そんな路傍にはハナイカリ
既に盛期は過ぎてしまっているが
不思議な形の花が
単調な笹道に彩りを与えている
笹道は何時しか背丈を落として
灌木のクロマメノキとオンタデに切り替わる
そのオンタデ
早くも色づき始めて
草紅葉の季節到来の予感
平地では連日の猛暑日続きだが
山上は着実に秋へと動き出している
10:11
小根子岳山頂へと辿り着く
ここも展望地のはずなのだが
先程より更に雲量が増えて
展望どころではなくなってしまった
見所が無いとなれば先へ進むのみ
根子岳への道を辿りだす
途中、峰の原への道を右に分けて
笹道を登って行けば
見頃のリンドウやオトギリソウが
道端を彩って
ヤマハハコはほぼ終盤
ドライフラワーへと変わりつつある
そんな花々の咲く道を独り辿って行くと
何やら人の声が聞こえてくる
数本のシラビソの木立を過ぎると
開けたガレ場となって
そこは根子岳の山頂エリア
多くの登山者が屯していて
声はそこからのものだった
登山口からここまでの間に
出会ったのは一組の夫婦のみだったが
ここで一気に現実に戻された気分になる
10:39
根子岳山頂へ到着
ここで休憩がてらエナジー補給
登山者は菅平方面より
次から次へと登って来て
山頂は中々の盛況ぶり
ここは百名山ではないけれど
お手軽に花を楽しめる2000m峰
人気の程がよく分かる
さて、今日は四阿山までのつもりで
やって来たが
如何やら雲行きが怪しくなってきた
なので、今日はここまでとして
下山の途へと切り替える
下山は往路を忠実に辿るのみ
笹道を快調に下って行き
小根子岳で振り返ると
先程まで見えなかった四阿山が見えている
未練が無い訳ではないけれど
幾度か山頂を踏んでいる四阿山
時にはこんな事もあるものと
自分を納得させて
元来た道を下って行く
下山時も相変わらず路傍に彩りを探して
11:58
小根子岳北肩まで戻って来た
その先は急下降路を経て
斜度を落とした深い笹薮の道
軽快な歩調で下って行けば
再度急傾斜の道に切り替わり
12:54
米子川の橋を渡る
後は小尾根の乗越まで緩いトラバース道
その先は谷へ向かって急下降
沢沿いに下りれば
右岸へ左岸へと幾つかの橋を渡り
13:32
鉱山跡地まで戻って来た
ビューポイントから
名残惜しく米子大瀑布を眺めたならば
周回する遊歩道の残り半分の道を辿って行く
東屋のある鉱山の学校跡地から
九十九折に遊歩道を下って行けば
今朝の遊歩道起点に下り立って
14:04
無事に駐車場へと到着です
当初予定の四阿山へは断念しましたが
四国の山行から三週間のブランク
すっかり体力は減退していて
今回の登山でも中々の疲労感となりました
やはり体力維持には
コンスタントな山行が必要ですね
今週末にもどこか登らねばです