2023年4月9日
毎年恒例の赤城山麓の菫散策です
今年の春は暖かいという事で
昨年より一週間早く訪れてみましたが
標高800m付近では
少し早かったという印象でした
雪山で感じた雪の少なさは冬の形跡
元々降雪の少ない太平洋側の山上では
例年通りの春の訪れなのかも知れません
通いなれた赤城山という事で
今回も遅めに自宅を出て
赤城山南面の鍋割山登山口に到着
昨日から季節外れの冬型気圧配置で
車の外気温は8℃とひとケタ表示
冷たい北西の風が吹き付けて
体感温度はかなり低めの感じ
昨日は高い山では雪の予報も出てましたが
この標高の低い赤城山麓でも
日陰には薄っすらと雪が残ってました
こんな寒さで菫の花はどうかな?と
半ば疑問を感じながら
10:10
鍋割山登山口を出発
早速、道標下に白い菫を見つけて
出発前の杞憂は消え去りました
冬型の気圧配置は一時的なもの
一昨日までの暖かい日は
着実に菫を育てていたのでした
その白い菫
一見、ヒゴスミレかと思いましたが
よく見ると葉っぱが三裂
エイザンスミレの白花種
シロバナエゾスミレでした
幸先良いスタートに気分を良くして
その上部を見ると
紫と白の可愛い菫が幾本も生えて
半ば群生を形作ってました
これはニオイタチツボスミレ
ほんのりと良い香りがするそうですが
悲しいかな自分は鼻が悪くて
微妙な匂いは感じられずなのです
そのニオイタチツボスミレのエリアから
登山道を僅かに登ると
桜の植えられた部分に入り込む
まだ桜の花は漸く咲き始めたばかり
その枝越しには榛名山が見えて
その向こうには薄っすらと浅間山
道はゴツゴツとしたガレ道に変わり
急斜面の登りが始まる
その斜面に見つけたのは
一輪のアカネスミレ
そして落ち葉に埋もれるように
花を咲かせていたアケボノスミレ
この菫は葉っぱを伸ばすより先に
花を咲かせる面白い菫
勿論、タチツボスミレは
数多く見られる
幾分、標高が上がると季節は逆戻り
芽吹いた草も疎らになってしまう
そんな中に小さな菫を見つける
葉っぱに白い斑が入った
フイリフモトスミレ
この辺りから風当たりが強くなりだして
西風にブルブル震える被写体を
何とか一枚カメラに収めて
そしてもう一種
ギザギザ葉っぱのヒゴスミレ
こちらはちゃんと葉っぱが五裂でした
更に風の斜面を登って行くと
芽吹くものは見当たらなくなって
花を見つけるのは難しくなった
やはり訪れるのが早かったのかな
漸く見つけたフデリンドウだって
まだこんな状態
西風の急斜面を登り切ると
一旦、穏やかな平地へと辿り着く
それと同時に風も内場になって
緩やかな林内を行けば
花芽を膨らませ始めたツツジが
そこかしこに現れる
小さな葉っぱが花芽を包むのは
ヤマツツジでしょうか?
花芽の数を見ると
今年のツツジは期待出来そうです
左手に不動ルートを分ける分岐点で
暫しの休憩タイム
山頂は恐らく風の中
この穏やかな場所で休むのが
得策と考えての事でした
その分岐点からは山頂直下の登り
開けた笹原に木段道が続く
中程まで登ると展望が開けて
前橋高崎辺りが俯瞰出来る
ただ、今日は靄が濃い
肉眼で漸く群馬県庁が確認出来る程度だ
12:35
鍋割山山頂へ登り着く
やはり予想通りの風の中
皆さん一段南側に下りて
休憩してました
山頂から気持ちの良い尾根伝いの道
竃山まで来ると
正面には赤城中央部の峰々が見えて
火起山では
上越国境の山々が辛うじて望める
13:14
荒山高原へ下りて
ここの分岐を姫百合駐車場方面へ
ゴツゴツ岩々の荒山風穴まで下りて
アラゲヒョウタンボクの花を見る
そういえば昨年もここに咲いていたのだった
そしてその傍には
小さな小さなヒメイチゲ
更に下って
13:39
ふれあいの十字路
ここを木の家方面へ
こちらは歩く人が少ないのか
落ち葉が踏まれずに確り立っていて
ガサガサ ワサワサと
それを踏みしめながら下って行けば
程なくして”森のかけはし”で
車道へと合流する
後はこの車道を登山口まで辿るだけだ
再びここから菫散策の始まり
路傍には幾つものヒナスミレ
ですが昨夜の雪に痛め付けられたのか
どの花も地面に伏せたままだ
これじゃチョット絵にならないなあと
幾つものヒナスミレを見送りながら
車道を辿って行く
1㎞ほど歩いただろうか?
標高も落ちて幾分暖かさも増して
そのヒナスミレたちも
徐々に頭を持ち上げて生気を取り戻す
やっぱり花はこうでなくっちゃ
そのヒナスミレが
元気を取り戻した辺りから
路傍には菫の花が目立ち始める
ちょっとゴージャスな
姿を見せるのはエイザンスミレ
白い花のマルバスミレは
清楚な雰囲気を醸して
アスファルトの隙間に
逞しく咲くのはタチツボスミレ
そしてここでも白い花を咲かせるのは
シロバナエゾスミレ
昨年はエイザンスミレが
多かったように記憶しているのですが
その年によって少しずつ
様子が変わっているようです
今回はヒトツバエゾスミレが
見つかるかと期待していたのですが
残念ながら見つけられずでした
15:59
鍋割山登山口へと到着です
毎年恒例の赤城山麓の菫散策
今年は少し早かった印象です
あと10日ほどすれば
様子が少し違っていたのかも知れません
やはり花の時期を見極めるのは
難しいものです