2021年3月14日
(その一)からの続きです
岩切鉱山跡から急な斜面を登って
稜線の熊ノ分岐までやって来た
稜線は風のエリア
6~7mの風が吹き抜けて
登りで火照った身体を
程よく冷やしてくれる
山頂へはこのヤセ尾根状の稜線伝い
西風に向かって登って行く
小さなピークの日溜まりで
一匹のヒオドシチョウを見つけた
僅かな傷を翅に刻む様は
冬を無事に生き延びた証
風の無い暖かな地面に翅を広げ
精一杯日差しを浴びる姿が
春の到来を楽しんでるかのようだった
ヒオドシチョウ
小さなピークを過ぎると緩やか道
右手の樹の間越しに見えるのは男体山
更に進むと穏やか広尾根
ただ、西風が強くなってきた
予報通りの15mはありそうだ
程なくして
11:28
仙人ヶ岳山頂へ到着
山頂は樹林に囲まれて
樹の間から少しだけ展望が得られる
南方方面 スカイツリーが薄っすらと見える(⇓)
北方方面には男体山
時間的に休憩を取りたい処だが
何せこの風の中
休憩適地とは言い難い
なので
先程の蝶のいた日溜まりピークまで戻って
ランチ休憩とする
日溜まりピークでは
相変わらず蝶が日向ぼっこ
ミヤマセセリがやって来ると
主?のヒオドシチョウが追い立てる
こんな小さな虫たちにも
テリトリーがあるのだろう
そんな蝶劇場を眺めながら
ランチを済ませ
往路の熊ノ分岐まで引き返す
ここからは猪子峠まで尾根伝い
小さなピークを連ねる道は
ちょっとした縦走路気分
西風に追い立てられるように
その縦走路を歩き出して
12:21
知ノ岳を通過
ここは松田湖への分岐点でもあり
その松田湖が足元に見下ろせる
知ノ岳から急斜面を下って
登り返すと宗ノ岳
意外にもキツイ斜面だった
宗ノ岳から少し下った所に
黄色い花を付けた木が一つ
この時期に逸早く咲き出すアブラチャン
春を感じさせる花だ
アブラチャン
更に進んで無名のピーク
これから向かう尾根が見て取れる
眺めれば小さなピークの連続
あれを全てトレースするのか?
ちょっと手強いぞ
この尾根をトレースして行く
道は徐々に岩々しくなってきて
小さな看板が一つ現れる
難所の犬帰りの岩場を示すものだった
その犬帰りの岩場
上から見下ろすとかなりの高度感
下から登り始めた男性が途中で断念して
こちらの番
クサリに縋って慎重に下る
最後の部分がちょっと怖かったが
無事に下りきった
(犬帰りの岩場は迂回路あり)
犬帰りの岩場を見上げる
更に岩尾根道は続く
里山だからといって侮れない
樹林があって高度感は削がれるが
高山の岩稜にも匹敵する程の険しさだった
暫しのアルペンムードを楽しめば
岩稜道はひと段落して
再び小ピークへの登り返し
登った先は猪子山
ここからは猪子峠まで
ゆったりと下るのみ
途中の日溜まりで小さなスミレを見つける
ミヤマスミレの仲間だが
同定がちょっと難しい
マキノかシハイだと思うが
葉っぱの展開がまだ未完
でも立ち方がシハイっぽい感じもするな
等と考えながら地べたに這いつくばって
ファインダーを覗く
シハイスミレ?
更に尾根を下って行けば
杉と檜の植林地
14:16
猪子峠に到着も
「猪子峠」の表示は無し
ここまでずっと「猪子峠→」の表示に従って
下って来たのだが
肝心の峠にはその表示がない
ま、現在地が分かれば問題はないが
ちょっとお粗末な感は拭えない
猪子峠の分岐点
峠から岩切登山口方面へ
杉林の道を下って行き
程なくして県道へと下り立った
マンサク
後は舗装路をテクテク
14:42
無事に車まで戻ってきた
今回の山は足利市の最高峰
前半のハナネコノメロード
後半の岩稜踏破
里山とは言え侮ることなかれ
中々楽しめた山でした