秋の奥黒部周回(その三) | 気ままにアウトドア

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日時
2015年9月28日~10月1日

ルート概要
折立⇒薬師岳⇒北ノ俣岳⇒黒部五郎岳⇒三俣蓮華岳⇒鷲羽岳⇒雲ノ平⇒太郎兵衛平⇒折立

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9月30日のルート
黒部五郎キャンプ場⇒三俣蓮華岳⇒鷲羽岳⇒水晶小屋⇒ワリモ北分岐⇒祖父岳⇒雲ノ平キャンプ場

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3:50 起床
テント内の温度は 0.3℃
辛うじてプラスの温度だった
昨夜も風がありテントの結露は無し

朝食を摂り身支度を整え外へ出ると
出入り口に紙片が一枚
小石を乗せて置いてあった
見ると、昨日のあのカップルの名刺だった
彼らも良い思い出になったのか
こうして自らを明かしてくれるとは嬉しいものだ
で、昨日彼らがテントを張っていた場所を見ると
テントは無く、既に出発したようだった

 テント場から朝の笠ヶ岳稜線


こちらもテントを撤収しパッキング
6:10
テント場を出発

 
テント場の霜柱


黒部五郎小屋へ立ち寄りトイレを済ます
小屋内はストーブが焚かれていて
チョッと温まって行こうかな~と
暖かい屋内からチョッと離れ難い気分に・・・

ですが、ここに居ても仕方がないので
甘っちょろい気分を何とか振り切り小屋を出ます

6:30
黒部五郎小屋を出発
小屋裏へ回り込み「三俣・双六⇒」方面へ登って行きます

 
小屋裏の分岐点


道は良く踏まれた急登ですが
歩きだしなのでゆっくりと登って行きます



道は こんな登りで始まる


 樹林の切れ間から黒部五郎岳を望む


樹林帯を抜け出すと急登から解放される
道は稜線上に上がり辺りはハイマツ帯
風速は然程でもないが冷たい風が吹き付けてくる

 稜線から黒部五郎岳を振り返る


 抜戸岳(左)~笠ヶ岳(右)の稜線


 薬師岳 手前は雲ノ平


2661mピークを過ぎると
左側が薙ぎ状態の道
意外に風当りが強、く慎重に通過させられました

 
薙ぎ上部を通過する


7:38
三俣蓮華岳の巻き道分岐点
ここを山頂方面へ登って行きます

  
 巻き道分岐

 
 山頂方面の道


8:12
三俣蓮華岳の山頂へ到着

 三俣蓮華岳山頂


風を避ける為、南東側斜面へ下りて小休
正面の槍ヶ岳はまだ陽が回らず黒々とした姿を見せています

 白山


 大天井岳 手前は硫黄岳


左から 水晶岳 ワリモ岳 鷲羽岳


 薬師岳(左)と祖父岳(右) 奥は立山連峰


 槍ヶ岳(左)~穂高岳(右)稜線 手前の樅沢岳右下に双六小屋も見えてます


山頂を三俣山荘方面へ下って行く
道は急なザレ道
スリップに注意して下り
8:45
三俣峠で双六小屋からの道を合わせると
急斜面は終わる

 三俣山荘が近づく


山荘へ向けハイマツ帯を下って行くと
道は徐々に傾斜を落としテントエリアへ
小さな流れがあるエリアは感じの良いテント場
いつかはここでもテン泊してみたいと思える所でした

  見事なナナカマドの実 と 左奥から水晶岳 ワリモ岳 鷲羽岳


 
流れには氷が張ってました


9:18
三俣山荘へ到着
ここで鷲羽岳のバッジを買って
風も収まって来たのでシェルを脱いだりと
暫しの休憩タイム

 
 三俣山荘


さて、鷲羽岳への登りに取り掛かりましょう
道は湯俣川側の斜面ギリギリに続いてますが
ハイマツ滞の中の道
緩々と登って行くと
湯俣川の見事な紅葉が見下ろせました
ハイマツ滞を抜け出すと急斜面の登りへ

先程から荷揚げのヘリが何度も上空を通過
始めは雲ノ平を往復していたのだが
今度は三俣山荘へやって来た
今季最後の荷揚げなのか何度も往復
それにしても見事なホバリングですね~

 
 荷揚げのヘリ


  鷲羽岳の登り


 湯俣川を見下ろす 右の鞍部に双六小屋 奥は槍穂連峰


黒部川源流を見下ろす 奥は黒部五郎岳(左)と北ノ俣岳(右)


 振り返れば 左から双六岳 丸山 三俣蓮華岳


辛い登りのせいか足元ばかり見て歩いていたが
気付くと遥か右下に鷲羽池が見えていた
そう言えばこの辺りは火山地帯であったのだ
一見、この辺りは火山とは無縁のように思えるが
直ぐ近くには赤茶けた硫黄岳や
湯俣温泉に高天原温泉もあり
鷲羽池は噴火口に出来た池なのである

 鷲羽池を見下ろす


11:00
鷲羽岳山頂へ到着

 鷲羽岳山頂


ここも展望は素晴らしく
北アルプスのスター達が勢揃い
良い眺めでした

 黒部五郎岳(左)と北ノ俣岳(右)


左から 双六岳 丸山 三俣蓮華岳
奥は左から 乗鞍岳 御嶽山 抜戸岳 笠ヶ岳 


北鎌尾根(左)から槍ヶ岳 西鎌尾根 樅沢岳の稜線  奥は槍から穂高へ続く峰々


 燕岳からの稜線(左)と大天井岳(中) 常念岳(右)


 野口五郎岳と後立山(左奥) 右奥は唐沢岳と餓鬼岳


水晶岳 
 

 薬師岳 (手前は祖父岳)


素晴らしい展望に
山頂を離れ難いのですが
先へ進みましょう


 少し下ってからのワリモ岳


 ワリモ岳の登り


黒部五郎岳(左)と北ノ俣岳 手前右は祖父岳

 
 鷲羽岳を振り返る


道を登り切ると「ワリモ岳頂上」の標柱
しかし、ここは本当の頂上では無く
まだ上がある

 
登山道脇の標柱


やはりここは山頂を踏まなければ
と、妙な拘りに
標柱の裏側を攀じ登る

12:13
ワリモ岳山頂へ到着

 頂標の無いワリモ岳山頂


ワリモ岳山頂から望む水晶岳への稜線


登山道へ戻りワリモ岳を下って行く

12:34
ワリモ北分岐へ到着 
 
 
 

ここへザックをデポ
空身で水晶小屋まで往復します
前回、北から水晶小屋まで歩いているので
足跡を繋ぐ為に向かうのです

   ワリモ北分岐から望む水晶岳


 紅葉のワリモ沢を見下ろす


13:09
水晶小屋へ到着

 
 水晶小屋


これで北アルプス稜線の足跡が伸びました
まだ、数か所繋がっていない区間がありますが
それは何れ又の機会に

 水晶小屋からの野口五郎岳


 水晶岳


 鷲羽岳からの稜線 右奥の尖りは笠ヶ岳


展望は程々にと思っているのですが
こんなに好条件だと中々歩行に結びつきませんが
気持ちを入れ替えて歩きだします

13:43
ザックデポの分岐点へ戻る

 ワリモ北分岐から祖父岳へ続く稜線


岩苔乗越まで下ると祖父岳の登りが始まる

  
 

分岐点から見た祖父岳は
緩やかな登りに見え
あれを越えれば雲ノ平~
と、気楽に考えていたのだが
疲労も溜まって来たのか足取りが鈍い

そして、思ってもみなかったハシゴやロープが出現
侮ってはいけませんね

 
  
 
14:44
祖父岳山頂へ到着

ここからの鷲羽岳とワリモ岳が素晴らしく
ここでも暫し見入ってしまいました

 祖父岳山頂


 ワリモ岳(左)と鷲羽岳(右)


ここからは雲ノ平へ下るだけ
ガレた道を下って行きます

雲ノ平を見下ろす 中程にキャンプ場 左に白く山荘が見える 奥は薬師岳


15:19
祖父岳分岐を通過して

 
 

山上から俯瞰して
キャンプ場へのショートカット路が見えていた辺りまで来ると

  こんな看板がありました


やっぱりそうか、登山地図に無い訳だ
と、納得するのでした

仕方がありません
ここは素直に正規のルートで行きますか

しかしこの道、思いの外遠回り
中々キャンプ場分岐に着きません
疲れているせいもありチョッとウンザリしてきた頃に
素敵なスイス庭園が現れて
ねじ曲がりそうだった気持ちの修復ができました

 スイス庭園と水晶岳

そこからはキャンプ場分岐点までは僅かな距離
分岐点にザックを置き
山荘へ受付に行きます

駄菓子菓子(だが、しかし)

これがまた遠かった
山荘は見えているのだが
木道を延々歩いても近付かない
「遠いな~」と独り言がでてしまいました

16:04
雲ノ平山荘へ到着
テント受付を済ませて
ザックデポまでとんぼ返り
 
 
 雲ノ平山荘


ザックを回収して木道をテント場へ

広いテントエリアには僅か3張り
設置場所はより取り見取りですが
地面の状態はあまり良くないテント場ですね
結局西側のまずまずの場所に設営
時刻は17時をまわってしまいました

今日のルートは厳しかった
考えてみれば
大きなピークを四つも越えて来たんですから
そんな事を回想しながら夕食を摂る

大分、気温も下がって来て

 
 テント設営完了


この時点で気温は 3.6℃

昨夜のように風は無いが
キラキラと星が瞬きだす
こんな日は放射冷却で冷えそうな予感に
フリースの帽子とネックウォーマーを着けて
シュラフに入る

19時頃 就寝




(その四)へ続く