* 3月10日
本日のルート マンダラハット → ホロンボハット
5:00 起床。
ハット内の気温は13.3℃だった
ここは標高2.730m、もう少し冷えるだろうと予想していたが、それ程でもなく快適な寝心地だった。
6:00 モーニングコールと称しウェイターさんがお茶を持ってやってくる
コーヒーか?紅茶か?と訊かれ、紅茶を選択。
黙っていると砂糖を沢山入れられてしまうので”ワンスプーン”と言う
現地の人達は砂糖を何杯も入れて飲んでいる、肉体労働だから糖分は必要なのだろうが、普段は無糖で飲んでいる自分には甘過ぎて飲めるものではない。
因みに現地のスワヒリ語で「美味しい」は「タムタム」と言うのだが「甘い」と言う意味でもあるらしい。
即ち甘いものは美味しいと言う事なのだろう。
嘗ての日本でも甘いものは贅沢品だった、神事や祝い事には甘い料理が欠かせなかった。
今でこそダイエット絡みで低糖や無糖食品が巾を利かせているが砂糖を珍重する時代もあったのだ。
再びウェイターさんが洗面器にお湯を張ってやって来る
これで洗面を済ませる。
何か至れり尽くせりで申し訳ないという気もするが、これが英国式のスタイルなのだろう。
7:15 朝食を摂る。
トースト おかゆ フルーツなどを食べる。
8:00 ロッジ前の草地で準備体操、こんな事は日本人くらいしかしないのだろう。
他国の人達が珍しそうに眺めていました。
8:03 マンダラハットを出発。
ジャングルの道を”ポレポレ”を合言葉にゆっくりと登って行く。
8:25 マウエンジクレーター分岐を通過。
キリマンジャロは大きな三つの峰以外にも沢山の寄生火山で成り立っている。
マウエンジクレーターもその中の一つなのだ。
鬱蒼としたジャングルから頭上の開けた植生へと換わり、道端には可憐な花々が咲き誇る。
日本でも馴染みのマツムシソウやハハコグサに似た花などが目を楽しませてくれる。
赤い見馴れない花が現れる。
KIさん(添乗員)に訊くとエバーラスティングフラワー(永遠の花)だとの事。
これも帰国後に調べてみましたが正確な名称は判りませんでした。
わかった事はムギワラギクの仲間で乾季でもドライフラワー状態を保ち、長期間美しさを保持する事でした。
このムギワラギクの仲間はキリマンジャロには沢山ありこの後にも幾つかの種類を見る事が出来ました。
なので、この後はムギワラギクの仲間をエバーラスティングフラワーと呼ぶ事にします。
8:57 右前方にマウエンジ峰が見えてくる
ゴツゴツとした岩峰の荒々しい山容だ。
KIさんに訊くと崩落が激しいので登山道は無いとの事だった。
しかし、見るからに登高欲をそそる山容に暫し見入ってしまった。
9:05 キボ峰が見えてきた所で小休止。
標高は2.855mまで上がって来ている
道は樹林帯から灌木の点在する草原帯へと入って行きます。
10:16 標高3.000m地点で小休止。
気温は24.3℃まで上がっているが風が爽やかだ。
草原帯では到る所に黒く焦げた灌木が目に付く。
恐らく落雷が元の山火事の痕だろうと思われる。
このような草原は山火事によって植生が更新されているのだ。
12:55 ベンチのある休憩ポイントで昼食を摂る。
ゆで卵が美味しかった。
そのゆで卵だが黄身が白いので驚きだ、黄身の色は親鳥の食性に左右されるのだが、何を食べるとこんな色になるのだろうと不思議でならなかった。
外側の白身は良いとして黄身は何と呼べばいいのか?などとメンバーどうしで盛り上がる。
気温 22.5℃ 快晴。
白い大きな花を付けた灌木帯へ入る。
咲いているのはプロテアキリマンジェリカだ。
この花はタンザニアの国花だとガイドさんが誇らしげに教えてくれる。
そう言われて見れば渋さの中に気品を漂わせる美しさが感じられる花だ。
14:11 キリマンジャロの固有種ジャイアントセネシオが現れる
とても大きな木に見えるがキク科の多年草なのだ。
キリマンジャロへ来てこの植物を見るのも一つの楽しみだったのです。
この時点では見られた喜びがあったのですが、この後に沢山現れて食傷気味になってしまいました。
15:57 ホロンボハットへ到着、ガスが懸り肌寒くなってきました。
標高3.720m 気温15.5℃でした。
今日のロッジは6人部屋、ここも二段ベッドに梯子がありません
でも椅子が二却ありそれを踏み台としました。
昨日同様ウェイターさんが洗面器にお湯を持って来てくれました。
有りがたい事です。
ホロンボハットの様子 食堂棟(右)と宿泊棟(左奥) 奥に見えるピークはマウエンジ峰
18:00 夕食前に血中酸素濃度を測って見ました。
自分は85%と大分低い状態ですが、深呼吸をすると90%台まで回復するので大丈夫との事でした。
ただ、脈拍が多いのが気になりましたが、順化とともに徐々に下がって来るのでこれも大丈夫だそうです。
ここは富士山頂とほぼ同じ高さ、酸素は大分薄くなっている筈だ。
その後夕食を摂り 20:00 頃に就寝。
深夜トイレに起きる。
今夜も夜空は満天の星空だった。
軽量化の為三脚を持たないが写真に残したい夜空だ。
首が痛くなる程夜空を仰ぎ見て記憶に留めロッジに戻る。
( 続く )