この本について、本山よろず屋本舗さんが、転載しています。 

 

 

本山よろず屋本舗 さんのブログより

 

5Gあれこれ



 ネットを見ると、5Gの危険性を指摘するたくさんの記事に出会います。
 はたして、5Gは危険なのか、それとも安全なのか。
 東京都心の新宿や渋谷はもちろん、私が住むエリアにもどんどん5Gの基地局が設置されています。
 大いに気になるところです。
 それに対して、私はたった一つの事実に着目して判断しています。それは、5Gは、これまで一度も人体に対する安全性の試験が行われていないということです。
 5G推進派の人たちからすれば、「危険だ、危険だ!」と騒いでいる人たちに、黄門様の印籠のごとく、安全性を保障する資料を見せて「これが目に入らぬか!」と一喝したい気分でしょう。
 しかし、それができないのです。

 色々な考え方があると思いますが、私は安全性の試験が行われていないのは、「行えない」からだと類推します。
 安全性の試験をしてしまうと、その危険性が広く知られてしまい、5Gを推進することができなくなるからだと疑いたくなるのです。

 今回は、『コロナと5G』(船瀬俊介著、共栄書房)から、5Gの危険性について紹介したいと思います。
 まず、5Gというと鳥が落ちると連想する方が多いと思いますが、評判になったそうした事例から取り上げたいと思います。


 ・・・<『コロナと5G』、p175~p182から抜粋開始>・・・

 ムクドリ297羽バタバタ墜死のナゾ

 ●5G電波発射の瞬間に……

 5G電波の試験送信をはじめたら、鳥がバタバタ落ちた……。
 ネットでは、世界各地で起きているミステリアスな映像がいくつも流されている。
 もっとも有名な事件が、オランダのハーグで発生したムクドリ大量死だ。
 2018年10月、デン・ハーグHS駅前に設置した5Gアンテナ搭から試験的に電波を飛ばしてみたらしい。
 というのも、実験自体が非公開で秘密裏に行われたからだ。
 オランダ鉄道は、将来的な5G運用をめざしている。
 のちに、完成した5G基地タワーの通信エリアの確認、ならびに駅構内や周辺にある機器への影響をチェックする実験だった……と認めている。
 そして、実験を始めるやいなや、近隣ハイゲンスパルク地区にある公園で、奇妙なムクドリの墜死が始まった……。
 「……ムクドリ以外にも、池で泳いでいたカモが一斉に頭を水中に突っ込んだり、われ先にと飛び立ったかと思うと、少し離れた地面や水路に急降下したり。おどろいたことに、落ちてきたムクドリは皆息絶えていた。その数、合計297羽……」(サイト「TOCANA」)

 ●なんの病原体も発見されず

 事件の第一報を受けて、オランダ食品製品安全庁(NVWA)は対策に乗り出した。
 同庁は、ヴァーへニンゲン生物科学研究所に死亡した鳥の解剖検査を依頼した。
 研究者たちはムクドリの死因を追究したが、「体に内出血を確認しただけで、毒物は検出されなかった。
 心臓マヒでも伝染病でもない。科学者たちは、キツネにつままれた思いだった。
 「まるで殺人現場でした」
 惨状をふり返るのは、現場に駆けつけたオランダ動物愛護党のパーカー議員。
 「ムクドリの体内からは、なんの病原体も発見されず、血流も良好、来るべき冬に備えて、健康そのものだった。唯一、納得のいく説明があるとすれば、5Gの実験でマイクロ波が鳥たちの心臓を止めたということでしょう」
 調査チームに参加した鳥類保護施設「デ・ウルブ」スタッフのレクスモンド氏は首をかしげる。
 「見たところ、鳥たちはやせ細っていたわけでもない。だから集団心不全とも考えられないんです」

 ●牛の巨体をも倒す5G

 死因のあらゆる可能性は否定された。残る重大な疑惑は、墜落直前に、間近で5G送信設備から強いマイクロ波が周辺に照射されたことだ。
 5G推進派の科学者ですら、この怪死についてこう公言しているのだ。
 「……キーワードは、解剖チームが確認した内出血の痕跡だ。マイクロ波による心不全というより、強烈電磁波で神経系がパニックを起こし、地面に激突“自殺”したのだろう」
 同じ事件は、後に英国ウェールズやリバプールでも起きた。
 やはりムクドリの仲間の集団自殺が確認された。
 5G推進派は、平然とこう言い放つ。
 「……やってみなければ、何が起こるかわからない……」
 やってみて、彼らは学習したはずだ。ナルホド、鳥が大量死するのか……。
 5G電波を流した瞬間、野生動物がパニックを起こす。そんな情報は多い。
 ハーグの公園では、カモが頭を水中につっこんだり、空を狂ったように飛び回っている。
 「……2018年、同じオランダのフローニンゲンで実施された時も畜牛に異変が起きている。スイスの渓谷では、のんびりと草をはんでいた牛たちが、突如としてバタバタ倒れていったことが報告されている。そして、恐ろしいことに、ノルウェー、スウェーデン、オーストラリア、アメリカでも同様の事態が勃発している、ということだ」(同サイト)
 牧場では牛が倒れた……! 5Gには牛の巨体を倒すだけの“威力”がある……。

 鳥たちは次々に路面に急降下 “自殺”……

 ●英国ウェールズ州でも

 297羽ものムクドリが5G電波で墜落死……。あまりにセンセーショナルすぎる。
 慌てた推進側は、「フェイクニュースだ」ともみ消しを図った。
 しかし、それも無駄なあがきだった。それ以外にも各地で、5G試験電波で鳥が謎の墜落死……という証拠映像がネットで出回っている。
 あまりに鳥の墜死、変死の情報が多すぎて、フォローしきれないほどだ。
 たとえば---「またもや鳥の大量死!」と報道されたのは、イギリス、ウェールズ地方。英国の大手新聞「ザ・ガーディアン」(2019年12月11日)まで報道している。
 「……12月11日、ウェールズ州北西岸に位置するアングルシー島で、200羽を超えるホシムクドリが路上で死亡しているのが発見された。地元警察も、その死因は、“ミステリー”だと頭を抱えている」(同紙)
 写真6-1(管理人注:写真は割愛します)は、その現場写真。警察官が示す路上には、路面を埋めつくすようにムクドリの死体が散乱している。
 警察が確認しただけで死骸は約225羽。最終的には300羽以上が死んでいた。

 ●路面に死のダイブ

 地元紙「ノース・ウェールズ・ライブ」によれば、死因は地面への激突による外傷と内出血」と判明した。しかし「鳥たちが地面に向かって死のダイブをした原因は不明」という。
 鳥類専門家は、「ムクドリが地面に急降下することは滅多にない」と指摘する。
 「……検死と並行して鳥インフルエンザのテストも行われたが、結果は陰性だった。つまり、死の直前まで鳥たちはまったくの健康体だったはずなのだ。
 現在も原因は不明だが、可能性の一つとして疑われているのが、5Gである。今年10月から来たウェールズでの5G運用が始まっており、『North Wales Live』(12月19日付け)によると、5Gによってホシムクドリが落下したと疑う声も大きいそうだ」(サイト「TOCANA})
 通信会社は必死で因果関係を否定するが、それは醜態でしかない。
 なぜなら、次から次に、鳥の墜死現象が報告されているからだ。
 2019年3月20日、今度はイギリス、リバプールでもホシムクドリの大量死が起こっている。100ヤードの範囲で、20羽以上の鳥の死体が発見された。やはり、地面への激突が死因だった。急降下“自殺”の原因はまったく謎だと、地元紙は報じている。
 事件の起こったリバプールでは、2019年、夏から5G運用が始まっていた。
 ホシムクドリが“集団自殺”したマーシーサイドにも導入されていた。
 現地でも、5Gに反対する市民の声は大きく、中止を求める署名活動も行われていた。

 5G基地局付近でコウモリが大量死

 ●イスラエルでの異変

 そして今度は、コウモリの大量死です。
 「イスラエルでコウモリが謎の大量死! 近くに5G基地局……地元民も困惑、『聖書』の終末予言との見解も」(サイト「TOCANA」)
 ネットニュースは、墜落死したコウモリの死骸も掲載していますが、ムクドリ動揺、外傷などはまったく見られない。その異変は、ムクドリの悲劇に酷似している。
 コウモリの大量死が確認されたのは、2020年3月21日ころ。イスラエルのラマト・ガン公園で、突然、空からコウモリが落ちてきた、という。
 地元に住むA・モスコウィッツさんは、公園内のあちこちで、大量のコウモリの死骸を発見した。彼は、その写真を自身のフェイスブックにアップ。ネットで反響を呼び、同じようなコウモリ墜死事件の事例が、近隣の複数の住民からも寄せられているという。
 地元のコウモリ保護団体の創設者N・リフシッシさんも、「これは非常にまれなことです」と困惑している。
 大量死の原因として、気温の急激な低下が考えられるという。
 しかし、それも今のところ、ただの憶測にすぎない。
 「今までに見たことも聞いたこともない異常現象ですよ」と首をひねる。
 「……数十匹のコウモリが、一度に死ぬという異常事態に、現地ではその原因をめぐる議論がまき起こっている。感染症ではないか、という声もあるが、空を飛ぶ動物の大量死ということに、5Gとの関連が指摘されている。世界には過去にも5G基地局の近くで、鳥が大量死したという報告が複数あり、そのメカニズムは不明であるが、5Gの電波が生物に悪影響を与えて死に至らしめている可能性がある。教授によれば、この公園の近隣にも、5Gの基地局が設置されている、という」(同サイト)

 ・・・<抜粋終了>・・・


 5Gの基地局の近くで、鳥やコウモリの墜死が世界中で報告されているのは確かのようです。
 では、人間に影響した例はないのでしょうか。


 ・・・<『コロナと5G』、p207~p208から抜粋開始>・・・

 ●ウィーン空港のパニック

 5Gを導入したら、子どもたちにどんな被害が出るか?
 その“人体実験”となった例を紹介しよう。
 その騒ぎは、オーストリアのウィーン国際空港で発生した。
 この日突然、同空港内で、5G稼働スイッチが入れられた。
 すると……。空港内にいた多くの子どもたちが、次々に体の異変を訴えたのだ。
 まず、鼻血を流す子どもが続出した。これは、マイクロ波被ばくでもっとも目立った症状だ。さらに「頭が痛い」「眼が痛い」「胸が痛くて、苦しい」という子どもも。また「胸がムカムカする」「吐きそう」……もどしてしまう子どもたち。
 その他、「だるい」「頭がフラフラする」「耳のなかでキンキン音がする」「体中がチクチク痛い」と、空港は一種のパニック状態となった。
 これら異常、不調、苦しさを訴えた子どもたちを診断した専門家は、次のような症状を記録している。「インフルエンザ様の症状」「心臓の痛み」「全身を短く刺すような痛み」「頭頂部に締め付けられるような圧力を感じる」。
 5G運用と同時に子どもたちはこれら異変に突然襲われ、空港はパニックにおちいった。
 まさに、ムクドリの大量死や飼い牛が倒れるなどの被害と共通する。
 急性ですら、これほどの症状が現れる。継続的に5Gマイクロ波を子どもたちが浴び続ければ、最悪、ガンや白血病がすさまじい数で多発するだろう。

 ・・・<抜粋終了>・・・


 5Gが危険だと警鐘を鳴らす学者はたくさんいるようです。
 一つ、紹介します。


 ・・・<『コロナと5G』、p208~p213から抜粋開始>・・・

 「5G:世界史の中でもっとも愚かなアイデア」

 ●数千万本のアンテナ群

 「5Gは、世界の歴史の中で、もっとも愚かなアイデアである」
 世界的に著名な学者は、こう断言した。マーチン・L・ポール博士(生化学、ワシントン大学名誉教授)。
 5Gの強行導入にたいして、科学者や医療関係者から、ますます反対の声が上がっている。
 世界を見まわすと、5Gを積極的に支持する科学者はもはや皆無といっていいのではないか。
 その内実を知ったら、学者としてとうてい支持できない……というのが、ホンネなのだ。
 だから、正々堂々と名前も顔も出して、真っ向から5Gを批判する学者が続出している。ポール博士もその一人。博士は公開講座でこう一刀両断した。
 「5Gは、人類史のなかで、もっとも愚劣である」
 その根拠は---。
 「数千万本ものアンテナ林立を強行している。それも、ただ一つの生物学的な安全テストすら行わずに……」

 ●ガイドラインのペテン

 これ以前、3G、4Gにもワイヤレス技術に危険はともなっていた。
 しかし、「5Gは危険性のケタがちがう」とポール博士は強調する。
 その四つの理由をあげる。

①計画する非常に夥しいアンテナ群。
②マイクロ波照射の強力工ネルギー。
③非常に高い送信電波の脈動レベル。
④5G周波数の高レベルな相互作用。

 博士はまず、これまでの2G、3G、4G名々のガイドライン偽装を告発する。
 「なるほど、これら政府が承認したガイドライン(安全基準)は、それ以下で発生する害作用をすべて無視することで、成立しているのです」
 つまり、基準値以下で発生するいかなる有害性も、いっさい認めない。
 数えきれないほどの数多くの、少なくとも数万件もの、電磁波の害を証明する研究論文が公表されている。
 しかし、政府は、すべての存在を無視する。
 ひとつでも認めたら、ガイドラインのペテンが崩壊するからだ。
 「ガイドライン自体が、安全性に関してはまったく無意味です」(ポール博士)
 博士は、家畜に現れた電磁波の被害例をあげる。
 「……携帯中継タワーが付近にある農場では、253頭の子牛のうち、32%の79頭が白内障におそわれた。それは、基地局からの距離が関係している。基地アンテナから100~200m範囲で飼われていたメス牛から生まれた子牛は、それ以上離れた牛にくらべて、高確率で重度の白内障を発症していた」
 これは、人間にもあてはまる。白内障は、電磁波被害ではよく知られた症状である。

 強行運用は、完全に狂気の沙汰だ

 ●5Gの害8つの証拠

 彼は、5G技術が人類の健康に悪影響を与える8つの根拠をあげている。
 博士は、これらを証明するおびただしい証拠(エビデンス)に立脚している。
 そして5Gは、「これら害作用をより強大に人類に浴びせる」と告発している。
 その指摘は、電磁生体学の権威ロバート・ベッカー博士の論点とまったく重なる。

 ①発ガン性、②DNA損傷、③不妊症、④神経行動異常、⑤酸化ストレス、⑥細胞の自殺
 ⑦ホルモン異常、⑧細胞カルシウム障害

 「酸化ストレス」とは、電磁波障害で生体が被害を受けると、体液のpHは酸性(アシドーシス)に傾く。それがさらに活性酸素を活発にして、炎症などのひきがねになる。
 「細胞の自殺」は「アポトーシス」と呼ばれる。
 つまり、細胞が生命力をなくして死んでいく現象だ。
 「細胞カルシウム障害」とは、電磁波照射で細胞内カルシウムが溶出する異常現象。
 これら8つの異常の根本的な引き金となるのが、電磁波によるサイクトロン共鳴現象である。
 ポール博士は、公開講座を次の言葉でしめくくつた。
 「5G推進は、完全に狂気の沙汰です……」

 ●科学者たちの反対

 ポール博士以外にも、科学者たちが次々と5Gに反対表明している。
 「……人類はみずからに害を与えるものを造り出してしまった。それは、もはや制御不能になりつつある。エジソンが電球を発明する前には、身のまわりに、ほとんど電磁波は存在しなかった。現在の電磁波レベルは、自然界のそれを遥かに上回る。さらに電磁波発信する電子機器は急激成長している。それは、細胞を直撃し、早めにわれわれを“殺す”のだ……」(マリン・ブランク博士)
 「……無線電磁波は、生理ダメージを与える。もはや、議論の余地はない。これら害作用は、すべての生命体にみられる。植物、動物、昆虫、微生物の区別はない。ヒトに対しては、電磁波による明白な発ガンの根拠がある。疑いの余地はない。DNA損傷、うっ血性心不全の前駆症状の心筋症、神経異常も証拠がある。5Gも有害であるのは当然だ。ただ未検証なだけだ。科学は、その事実を知っている。5Gは、人類をモルモットにした研究……つまり人体実験なのだ!」(シャロン・ゴールドバーグ博士)

 ・・・<抜粋終了>・・・


 ここまで読んできて、訪問者の中で不安に思われた方もおられるかもしれません。
 ここで、朗報があります。
 5Gは結局のところ、普及しないだろうというのです。
 その主な原因は、人々の反対というより、コストの問題だといいます。


 ・・・<『コロナと5G』、p217~p222から抜粋開始>・・・

 5G“不都合な真実”---アンテナ群、膨大コスト

 ●コスト高で儲からない!

 「5Gドリームは、幻想だった!」
 それは科学者や市民からだけでない。経済界からも声が上がっている。
 つまり、ビジネスから見ても、5Gは割が合わない---。
 はやくいえば、「コストが高すぎる」「だからペイしない」。
 コスト高の最大理由は、膨大なアンテナ群の設置費用だ。
 5Gが普及したばあいの街の想像図を見てほしい(管理人注:図はカットします)。
 とにかく、電柱からビル窓枠、公衆電話ボックスからマンホールまで……5Gミニアンテナが、文字通りところ狭しとばかりに設置される。
 そこから、街に、道路に、建物に、マイクロ波がシャワーのごとく照射されるわけだ。
 いったい、これだけの膨大な数のアンテナ群を完成・設置させるのにどれだけコストがかかるだろう。
 業界からも、5Gの盲点を指摘する声が上がっている。
 「……この巨大なインフラ計画の背景にあるのは、5Gがこれまでの無線通信ネットワークとは異なることだ。第二世代から第四世代の通信基地局は、強力なアンテナを備え、広いエリアをカバーする大型タワーを採用していた。いっぽう、5Gネットワークは、今より10~100倍の高速通信を実現するため、比較的短距離に届く高周波帯域の電波(マイクロ波)を用いており、より密接に配置された小型の無線ユニットが必要となる」(専門家)
 推進企業AT&T社のナイト氏によると、この無線ユニットを少なくとも約240~300mごとに配置する必要がある。搭載される小型アンテナは、ピザの箱くらいの大きさだ。光ファイバー・ケーブルでインターネットに接続され、さらに、おのおの電源につなぐことが必要だ。
 セルラー通信工業会(CTIA)によると、2018年には全米34万9344か所に基地局があった。同団体の推定では、5Gが全エリアをカバーするため、2026年までに76万9000か所を追加する必要がある、という。

 ●完成までに10年以上

 聞いているだけで、気が遠くなる。
 5G基地局は、“ピザの箱”サイズだ。それが4G基地局の最大100倍は必要となる。
 そして“ピザ箱”にはすべて電源が必要だ。マンホールの穴に設置した“ピザ箱”はどこから電気を取るのだろう? ビルの窓枠を拝借しても、電源まで拝借できるのか?
 電源だけではない。肝心の通信情報は、光ファイバーで“ピザ箱”に届けられる。
 その工事は、まさに人海戦術だという。
 「……アトランタのうだるような炎天下で、約3センチのグラス・ファィバーの束に“外科手術”を施さなければならない。1本のケーブルには、ふつう864本の絶縁線がふくまれ、それぞれが企業や家庭、携帯基地局とつながっている。まちがった線を切断すると、誰かがインターネットへのアクセスを失うことになる」(『ウォール・ストリート・ジャーナル』電子版)
 ……AT&Tの責任者ですら、「完成までに10年以上かかる」と認めているのだ。

 “スマート”でなく“グロテスク”な未来

 ●要らないから伸びない

 5Gは、ニーズなきところに、無理やりニーズを押しつけている。
 「今まで10分かかっていた映画のダウンロードが3秒でできる」
 これが5Gいちばんの売りだと開いて、呆れ果てた。
 そんなに急いでどうする? いざ始めれば、ほっておくだけ。3秒も10分も変わらない。
 テニスのプレーヤーを8つのアングルから見られる、という。いらねぇョ、そんなの……とチャチャいれたくなる。臨場感が増す? ウソだろ。スポーツの観客席は、ワンアングルだ。だから、臨場感があるんじゃないの?
 また、医療では「遠隔診断手術が可能になる」と聞いて、空恐ろしくなった。
 患者を目の前にしないで、どうして、安心の診断や治療ができる?
 顔色や皮膚のようすを目前にしての問診、触診・脈診などが医療の基本中の基本だ。
 東洋医学は、必ずこうして患者を診ている。
 関連の医療機器メーカーや医者が、ひと儲けねらって、5G業者とつるんで焚きつけているのが見え見えだ。

 ●スマートでない5G未来

 さらに加えて、わが日本での5G普及は、嬉しいことに絶望的だろう。
 なにしろ、国土の6割以上が山地だ。山あり谷あり、地方はどこまでいっても山だらけ……。
 こんな国土で、直進マイクロ波しか使えない5Gネットワークが、成り立つわけがない。
 さらに加えて、東京一極集中の弊害で、全国過疎地だらけだ。山間地、僻地、辺地、そんな場所にまで、約100mおきの5Gアンテナ設置など絶望的だ。
 投下コストが回収できるわけがない。それは、子どもでもわかる。
 そうなると、5G普及は人口密集地の大都市圏だけになる。
 すると、5Gの売りである自動運転もパーになる。
 田舎道に入ると突然ストップ……。もう5G電波がなくお手上げだ。
 まさに、コメディの素晴らしき未来世界だ。
 公共事業の一つが通信事業だ。基本原則は「格差がない」ことだ。
 しかし、5Gは完全に地域格差が発生する。
 ぎゃくにいえば、絶対、公共サービスにはならない。
 だから、誰も使わない。つまり、普及しない……。

 ●“グロテスク”な幻想

 2時間の映画ダウンロードを3秒でやって喜ぶヤツは、それほどいない。
 しかし、イケイケの推進側は、冷静な見方ができなくなっている。
 「スマートシティ構想」のアドバルーンを政府は掲げ、トヨタなどが賛同している。
 5Gの高速通信で“スマートな未来都市”! がうたい文句だ。
 しかし、経済評論家の大前研一氏ですら、「トヨタのスマートシティ構想は、スマートではない」と、このかんちがいぶりをこき下ろしていた。
 「スマートシティ」の正体は、5Gネットワークによる「監視シティ」である。
 それくらい、ふつうの日本人ならすぐに気づく。
 そんな大衆“洗脳”で5Gを普及させようとしても、ムリである。
 専門家は「5G普及で人類20億人が、“殺される”!」と警告しているのだ。
 そんな5Gは絶対“スマート”でない。
 先にあるのは、病人と死人だらけの“グロテスク”な未来図だ。
 そんなこと、よちよち歩きの赤んほうでもわかる。

 ・・・<抜粋終了>・・・


 今年の春の横河サラさんのセミナーに参加したときに聞いた話です。
 サラさんが知り合いから聞いた話で、埼玉の造園業者が大挙して、都内の木々の伐採に駆り出されているというのです。
 4Gと違い、5Gは直進性が強いので、木によって妨げられてしまい、信号が届かなくなってしまうといいます。
 そんな理由で、都内の道路沿いの木々がどんどん切られていっているというのです。
 私は、なんとも言えない暗い気持ちになってしまいました。


(2020年8月30日)